新しい表現のドキュメンタリー映画
震災が背景に描かれた作品。 小森監督らが、震災後に被災地に移り住み、アルバイトをしながら撮影された記録から、陸前高田のたね屋の佐藤貞一さんに関するドキュメンタリー映画。 全編で佐藤貞一さんの朗読や手掘りの井戸など、元気が貰えるエピソードで溢… 続きを読む
震災が背景に描かれた作品。 小森監督らが、震災後に被災地に移り住み、アルバイトをしながら撮影された記録から、陸前高田のたね屋の佐藤貞一さんに関するドキュメンタリー映画。 全編で佐藤貞一さんの朗読や手掘りの井戸など、元気が貰えるエピソードで溢れている。 しかし、英語で震災記録をまとめる理由や道端の献花などから、苦悩がうっすらと埋め込まれている。 そのため、多くの人が苦痛よりも、元気を貰いまがら、震災の記憶を受けれるようになっている。 また、小森監督らは、この映画以外にも被災の記録を現地に住んで体験しているため、被災者の悲しみを疑似体験として理解していることが、佐藤貞一さん達の被災者の家族になっているような被写体との距離感の短さで感じ取れる。 一方で、佐藤貞一さんは、英語の震災手記を通して、表現の知識があり、小森監督らのドキュメンタリー映画を撮ることへの理解が、被写体でありながら小森監督の思いを言わなくても表していたように見える。 このように、小森監督と佐藤貞一さんは、被写体でありながら監督、監督でありながら被写体の個別の二人がおりなすドキュメンタリー映画は、新しいと感じた。 また、大きな悲劇があった時の、被災者と、それを取り巻く人々の理想の姿のような映画で、今後も大切にしたいと思える。