最高傑作
何度観ても毎回呼吸を忘れる程緊張感で最後まで集中しています もっともっと世界中の方に観て欲しい
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大杉漣の最後の主演作であり、唯一のプロデュース作。6人の死刑囚と対話するひとりの男の姿を描く。教誨師とは、受刑者に対して道徳心の育成、心の救済に務め、彼らが改心できるよう導く人である。死刑囚専門の教誨師である牧師、佐伯(大杉漣)。独房で孤独な生活を送る死刑囚にとって、教誨師はよき理解者であり、格好の話し相手。真剣に思いを吐露する者も入れば、くだらない話に終始したり、罪を他人のせいにする者もいる。皆、我々と変わらない人間でありながら、どこかで道を誤ったり、ちょっとしたボタンのかけちがいによって、取り返しのつかない過ちを犯した人々。一方の佐伯は彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に届いているのか、死刑囚たちが心安らかに死ねるよう導くのは正しいことなのか苦悩する......。
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人を殺すのはなんでダメなのかを改めて考えた。 また、殺人者を含めて、人は平等であるべきなのかも考えた。 平等を求めても世の中は不公平だし。 そういう複雑な気持ちを優しく淡々と伝えてくれる映画。素晴らしいね!
『教誨師』、鑑賞。 大杉漣、最期の主演かつ唯一のプロデュース作品。 (日本における)教誨師とは、刑事収容施設法第68条を法的根拠として存在し、死刑確定者に対して自分が犯した罪を悔い改めることで、安らかな最期を迎えさせるために対話をする者を言う。 失礼ながら光石研以外どこかで見たことあるようで分からなかったが、玉置玲央、烏丸せつこ、五頭岳夫、小川登、古舘寛治演じる6名の死刑囚が、それぞれのアプローチで「300の顔を持つ男」こと大杉漣に挑む。 こちらも風邪薬を飲んで挑んだにも関わらず、最後まで刮目してしまった。 敢えてこの言い方になるが「すごい」作品だと思う。後味は決してすっきりするものではないが、やはりこういうラストは好みだ。
2時間程の上映時間の殆どが教誨室内での教誨師佐伯と死刑囚との一対一の会話。なのにこんなにも惹き付けられ考えさせられるのは、脚本は勿論、俳優陣の凄まじいまでの演技力が在ればこそだろう。 スクリーンの上に描き出されるのは、あまりにもリアルな人間同士の会話。実在の人物が目の前で話している所を覗き見している様な気になる。生きる事、自分の役割、死刑制度。色々な事を考える切っ掛けを頂いた。
とにかく「圧巻」の一言。 スリラーやホラーじゃないのに これだけ息を詰めて見入った作品も ないかもしれない。 舞台はこの映画で唯一と言ってもいい 非常に限定的な場所である 教誨師による説教と懺悔のための謁見室。 そこでじっくりと、 ほんまにじっくりと繰り広げられる 大杉漣扮する教誨師(牧師)と 死刑確定者たちの懺悔ともつかないような 対話の日々。 およそ5分〜10分程度の長回しで 一人一人による教誨師への共感や拒絶、 荒唐無稽な空想話や禅問答まがいのものまで あらゆる話を聞くのを通して いつしか自分にもある 人に言えない過去を炙り出され 教誨師としての立場と揺れ動く心の葛藤に 苦悩しながらも向き合う教誨師の男。 やがて語られる受刑者の過去から ゆっくりとしたペースで、徐々に、 本当に徐々に彼ら彼女らが どうして死刑を求刑されるに至ったかが 明らかになっていく。 オムニバスとも言えるようなこの手法、 観てるこっちはどんどん引き込まれ、 謁見の度に明るみになる事実に 息を呑むように吸い込まれていく。 そんな永遠にも続くかのような 穏やかな対話の日々はやがて 「刑の執行」という当然の結末によって ぶっつりと断ち切られてしまう。 そこに居合わせる教誨師、刑務責任者、 そして受刑者のありようは それまでの通常の謁見室の時のような クリアな映像でなく いかにも雑な画質の照明に切り替わり いつもと分断された時間だと気付かされる。 すべてが作られたドラマでありながらも 主演、共演陣の文句のつけようのない演技で とにかくリアルに観ている側に迫ってくる。 そんなスゲー秀作を観てしまった思い。 まさかこの作品が撮っている間には 夢にも思わなかったであろう故大杉漣さんの だがどこか人生の最後にふさわしいかのような 演技に打ちのめされるのと共に また一人偉大な演技者が もうこの世におらず 新しい演技を永遠に 観ることができなくなってしまった 寂しさと辛さと喪失感。 そのことを大いに感じた2時間でした。 改めて故人のご冥福をお祈りしたい。 [10:45]アップリンク渋谷 P.S. 本作品のパンフレットを入手したのだが、 これがまた素晴らしい。 数々の"いい"劇中シーンを 数多く収録してるのはもちろん まるで謁見室で直接こちらが謁見しているような 6人の囚人達の、なんだったら毛穴まで 分かっちゃうような大胆な顔のクロースアップで まるまる6ページが使われている凄さ。 加えて、本作カメラマンである 山田達也氏による撮影秘話を読むと分かるのだが いかにこの映画を撮るのに出演者&スタッフが わずかな時間に凄まじいエネルギーと 情熱を込めて撮りきったかということが よく分かる。 さらに「役者・大杉漣」という男の人柄も。 映画も映画なら、パンフレットも秀逸という 恐ろしい作品であることを 付記しておきたかったの追伸しました。 (800円)