『ブレードランナー 2049』ハリソン・フォード、35年ぶり“デッカードとして”来日!

映画『ブレードランナー 2049』来日記者会見が23日、都内・ザ・リッツ・カールトン東京にて行われ、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、監督のドゥニ・ヴィルヌーヴが出席した。

ブレードランナー

本作は、人造人間“レプリカント”の反乱を鎮圧すべく立ち向かう捜査官リック・デッカードの戦いと葛藤を描く『ブレードランナー』の続編。オリジナル作品の舞台である2019年から30年後の2049年の世界を舞台にしており、ハリソン・フォードが前作の主人公リック・デッカード役を再び演じるほか、ライアン・ゴズリング、ロビン・ライト、ジャレッド・レト、デイヴ・バウティスタらが出演する。

会見では、アカデミー賞監督賞にノミネートされた『メッセージ』以来、約半年ぶりの来日となったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が最初に挨拶。「本当に日本に来られて光栄です。この作品を皆さんに共有できることにワクワクしています」と、半年ぶりの来日に興奮していることを明かした。シルヴィア・フークスは「初めて来日することができて幸せです。東京の街はまさにブレードランナーの世界に入り込んだみたいです」と初来日の感想と共に挨拶。

アナ・デ・アルマスは、2回目の来日に「また帰って来られて嬉しいです」と来日への想いを語りながら挨拶した。そしてその圧倒的なオーラに会場が静まり返るなか、デッカードとして35 年ぶり2回目の来日となったハリソン・フォードは「また日本に戻って来られて良かった。前作で来日した際日本の反響が大きかったんだ」と再びその姿を見せられたと喜びの挨拶を披露。台風真っ只中の来日となり、奇跡的に会見では晴れ模様となったことには「台風を追い払ってくれてありがとう」と笑みをみせ、会場中が笑いに包まれるなか会見は始まった。

ブレードランナー

まず最初に、本作で描かれる世界観について質問が挙がるとドゥニ監督は「前作のブレードランナーのその後を描き、繋がっていく作品」だと前作へのリスペクトと共に製作したことを明かす。「パラレルワールドのような世界観で、現実の社会よりも気候も生活も厳しい、現在について語っている。そこにはスティーブ・ジョブズは存在しません(笑)」と、冗談を交えながら説明した。

さらに、ハリソン・フォードへは“35年ぶりのデッカードについて”質問が飛ぶと、ハリソンは「撮影が始まる4年前、リドリー・スコットから電話があった。彼の語るデッカードがエモーショナルで共感できたから“これならいける”とやりたいと返事したんだ」と、世界中のファンが大興奮間違いなしの出演秘話を披露してくれた。

また、“SF映画の金字塔”の続編出演へのプレッシャーについて聞かれたアナ・デ・アルマスとシルヴィア・フークスは「エモーショナルでナーバスにもなる役柄でしたが、素晴らしいキャストとスタッフと一緒に仕事ができてうれしかった。毎日が学びの連続だった」とアナが語り、シル
ヴィアは「オファーを受けた時は、大きな声で叫んで号泣しました。リドリー、ハリソン、ライアン・ゴズリングと共演できて圧倒されました」と、それぞれに秘話を明かした。

さらに詰め掛けたマスコミからは質問が止まらず、ハリソンは時折ジョークも交えながら丁寧に回答した。伝説的映画を引き継いだドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、本作のこだわりについて熱く説明すると、ハリソンをはじめキャスト陣も大きくうなずく納得の様子をみせていた。その後も
集まった報道陣から絶え間なく質問が続く大盛況のうちに会見は終了した。

ハリソン・フォード 質疑応答


──きのうは、丸一日オフだったそうですが、どんな風に過ごしましたか?どこかに行かれたのでしょうか?

雨だったから、近くのモールでショッピングをしていたよ。東京と京都へは何度も行っているから、今度は地方をドライブしてみたいね。

──35年ぶりのデッカードをはじめ、「スター・ウォーズ」ハン・ソロ役や、「インディ・ジョーンズ」インディ役など、同じ役を長年演じることについてどう思っていますか?

これらはファンがたくさんいるのでその期待に応えたいんだ。そして俳優として「30年後のハン・ソロやデッカードがどんな風になっているのか」に興味があるんだ。

──前作を観ていない“若い世代”にどう観てほしいですか?

まず続編の監督はドゥニ・ヴィルヌーヴがふさわしい。それはキャラクターからアプローチしていて、感情を注意深く描いているからなんだ。そこに注目してほしい。もちろん本作だけでも楽しめるが、おすすめは前作も観ることだね。

──すでに世界中で反響があることについて

いろんな文化でヒットしていることが興味深い。「人間とは何か」に応える映画になっていて、それがいろんな文化に伝えられることが嬉しいよ。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督 質疑応答


──前作を観ていない“若い世代”にどう観てほしいですか?

もちろん、本作だけ観ても分かるように製作していますが、ぜひオリジナルも観てほしい。最近のSFはバトルものが多いが、ブレードランナーは刑事ものであり、ミステリーであり、エモーショナルな作品なんだ。

──すでに世界中で反響があることについて

この映画を製作するのは物凄いプレッシャーだった。関わるすべての人が前作のファンだったからね。だから前作に最大限の敬意を払いながら製作した。それが受け入れられて神に感謝しているよ。

アナ・デ・アルマス 質疑応答


──ハリソン・フォードの印象について

私が演じるジョイの衣装は、すごくセクシーで寒いものだった。そこでハリソンは「寒くない?大丈夫?」と気遣ってくれたわ。

──すでに世界中で反響があることについて

クリエイティブでエモーショナルな本作が、人々の心にタッチして響いていることが嬉しいです。

シルヴィア・フークス 質疑応答


──ハリソン・フォードの印象について

ちょうど食事をしているときに初めてハリソンと会って、緊張してなかなか飲み込めなくて大変でした。幼い頃からハン・ソロやインディを観てきたので、彼との最初のシーンはすごく緊張した。なるべく顔を見ないように地面を見ていたら、ハリソンはジョークを言って私をなごませてくれたわ。

──すでに世界中で反響があることについて

本作では、信頼してもらえて自由に演技をできる環境だった。そんなクリエイティブさを発揮できた作品が世界中に通じているのはこれ以上ない幸せです。

映画『ブレードランナー 2049』は10月27日(金)より全国公開

【CREDIT】
製作総指揮:リドリー・スコット/監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、ロビン・ライト、ジャレッド・レト、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、カーラ・ジュリ、マッケンジー・デイヴィス、バーカッド・アブディ、デイヴ・バウティスタ

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