『凶悪』の白石和彌監督最新作『日本で一番悪い奴ら』が6月25日より全国公開中。この度、6月28日(現地日程)第15回ニューヨーク・アジア映画祭にて、主演の綾野剛が、これからの世界的な活躍を期待する俳優に贈られるライジング・スター賞を受賞した。
本作は、実際に起こった日本警察史上最大の不祥事を描く衝撃作。綾野剛演じる新米刑事・諸星要一が、捜査協力者で“S”と呼ばれる裏社会のスパイとともに悪事に手を染めていく。
今年で開催15回目となったニューヨーク・アジア映画祭。綾野が受賞したライジング・スター賞は、過去に『ミロクローゼ』(11)の山田孝之、『モテキ』(12)の長澤まさみ、『私の男』(14)の二階堂ふみ、『さよなら歌舞伎町』『TOKYO TRIBE』(15)の染谷将太が受賞しており、今年で3年連続の受賞に。今回がニューヨーク初上陸となる綾野は「会場の皆様、本日はご来場頂きありがとうございます。ニューヨーク、最高です!」と英語で挨拶し、「非常に光栄な賞を頂き、大変嬉しく思っております。私個人が、この賞を受賞したとは考えておりません。この『日本で一番悪い奴ら』という作品が評価され、私が代表として、今日この賞を頂いたのだと思っております。この作品に、白石監督に、そして本日この場にお越しくださった会場の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。
日本警察史上最大の不祥事と呼ばれる事件を題材にした本作だが、エンタメ性の高さと、現実離れしたキャラクター展開によって上映中は絶えず笑いが起こり、本編後半では悪に染まった諸星と同調するように観客は物語に引き込まれていた様子。綾野は「笑いながら楽しんで観ていただいたことに、とても感銘を受けています。ある出来事をきっかけに、物語は重厚感を増していきますが、会場のリアクションもそれに応じて呼吸しているようで、そこは日本の劇場と似ていると感じました」と語り、白石監督は「聞くところによると、ニューヨークでも警察の不祥事などがあるようですし、ギャングもいる。そのような環境で、どう観てもらえるのか不安だったが、楽しんでもらえて安心しました」と安堵の表情を浮かべた。
最後に綾野は「大変栄誉ある賞をいただきまして、感謝しかありません。今回、ニューヨークにきて、たくさんのパワーをいただきました。エンターテイメントのありとあらゆる可能性に満ちあふれていて、この地で体感したことを自らの糧にして、今後の作品にも活かしていきたいと考えています」と締めくくった。
映画『日本で一番悪い奴ら』は全国公開中
【CREDIT】
原作:稲葉圭昭「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」(講談社文庫)
監督:白石和彌
出演:綾野剛
/中村獅童/YOUNG DAIS/植野行雄(デニス)/ピエール瀧 ほか
配給:東映・日活 公式HP:www.nichiwaru.com
© 2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会