『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』の脚本を務めた、岡田麿里の初監督作品『さよならの朝に約束の花をかざろう』が2018年2月24日に全国公開されることがわかった。この度、ティザービジュアルと特報映像が解禁となった。
本作は『あの花』『ここさけ』などの大ヒットアニメに止まらず『暗黒女子』や『先生!』など実写映画での脚本も手掛ける岡田麿里が、初監督・脚本を務める最新作。アニメーション制作を「サクラクエスト」「有頂天家族2」のP.A.WORKSが手がける。
岡田は本作について「私は堀川社長(P.A.WORKS)に、監督をやらせてほしいとお願いしました。緊張しすぎて、口の中がからからになったのを覚えています。この『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、脚本家の視点としてずっと書いてみたかった物語です。人と人とのふれあいが織りなす、出会いと別れの物語。誰もがいつかの自分を重ね合わせられるような、じんわりとした温かさのある作品を目指しています。」と語り、堀川は「これは全編を通して愛する者と愛される者の物語であり、岡田さんの血を分けた複数のキャラクターが、互いに愛を問う物語だと思います。脚本家の岡田さんが、言葉だけではなく、言葉と映像と音を併せた映画を監督することで可能になった表現です。」とコメントしている。
また、特報では、髪の長い1人の少女が走り、どこか愁いを帯びた瞳で何かを見つめる様子が捉えられている。そして、旗を織る手、歴史を感じさせる石畳の街並み、大きな手が小さな手を取り合うシーンなど、数々のイメージがテンポよくつながり、今までとは異なる"新たな世界観"が提示されている。
岡田麿里 コメント
今から五年前。P.A.WORKS で脚本を担当した作品のイベントがあり、その楽屋で堀川社長に「岡田さんの100%をさらけだした作品を、いつか見てみたい」と言われました。阿呆な私はその言葉を完全に真に受け、悶々と考えました。「作品で自分をさらけだすって、どういうことだろう?」アニメーション制作という多くの人がかかわる共同作業の世界で、堀川社長の言葉を実現しようとするなら、すべてのセクションに最初から最後まで関わるしかない。私は堀川社長に、監督をやらせてほしいとお願いしました。緊張しすぎて、口の中がからからになったのを覚えています。 この『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、脚本家の視点としてずっと書いてみたかった物語です。監督として、その先にある映像や音などにも触れさせてもらえることになり、大きな喜びと同時にプレッシャーもあります。それらを乗り越えられるのは、作品に参加してくれるスタッフのおかげです。 憧れていた素晴らしいクリエイターの先輩方、尊敬し信頼できる同世代の仲間たち、新しい刺激をくれる力ある若者たち。慣れない仕事に迷惑をかけてばかりの私を、真摯な仕事と熱意で支えてくれる皆と、長い時間を共に過ごし話し合いを重ねて。あがってくる素材をチェックするたび、子供の頃の夏休み、アニメ映画を見て「すごい!」と前のめりになった気持ちが蘇ってきます。画面をこえてどこまでも、見知らぬ世界が続いていくような あのときめき。まだ制作過程ではありますが、素晴らしいスタッフの力で、ちっぽけな私の100%などゆうに飛び越えた作品になると確信していま す。 人と人とのふれあいが織りなす、出会いと別れの物語。誰もがいつかの自分を重ね合わせられるような、じんわりとした温かさのある作品を目指しています。どうぞよろしくお願いいたします。
堀川憲司 コメント
一人の作家が抱える世界観が、作品の隅々まで浸透している作品をアニメーションで作ってみたい。そんな話を脚本家の岡田麿里さんにし たことを記憶しています。包み隠すところのない岡田麿里100%の物語の中に、共同作業のセオリーでは届かないであろう、深く不可解な人 の内面を描いて欲しかったのです。岡田さんはそれをエンターテインメントとして書ける人です。 しばらくして岡田さんから「作りたい作品があります。監督をやらせてくれませんか」と相談を受けました。監督という提案には驚きましたが、言葉を絞り出す岡田さんからは覚悟が伺えました。劇場作品であることを条件にOKしました。 『さよならの朝に約束の花をかざろう』のキャストが決まった頃、脚本の読み合わせをしました。大きな手応えを感じるものでした。その日の僕の備忘録には、「この作品を与えてくれてありがとう。監督に感謝の気持ちが湧いてきた」と書かれています。 この作品のテーマについて、岡田監督とは話さないようにしています。ストーリーの底に流れる、岡田監督自身も意識していないであろう“らしさ”を、何度も観て感じたいと思います。 これは全編を通して愛する者と愛される者の物語であり、岡田さんの血を分けた複数のキャラクターが、互いに愛を問う物語だと思います。脚本家の岡田さんが、言葉だけではなく、言葉と映像と音を併せた映画を監督することで可能になった表現です。 初監督をサポートするのは「この作品は素晴らしい作品になるに違いない。最高のものにしたい」と考える力のあるスタッフばかりです。その意気込みが強すぎて、完成予定日を考えるとプロデューサーとしては日々頭を抱えてのた打ち回らずにはいられません。ちゃんと完成したら岡田監督には、ラインプロデューサー堀川の灰になった骨を拾って貰おうと思います。
映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』は2018年2月24日に全国公開
【CREDIT】
監督・脚本:岡田麿里
アニメーション制作:P.A.WORKS
配給:ショウゲート
公式サイト:http://sayoasa.jp
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