リドリー・スコット新作の場面写真解禁、47億円の身代金を欲求された誘拐事件描く

億万長者の孫を人質に、1700万ドルの身代金を要求された誘拐事件を巨匠・リドリー・スコットが映画化した『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)』より場面写真が到着した。

オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)

本作は、大富豪ジャン・ポール・ゲティの孫・ポールが誘拐され、1700万ドル(約47億円※)という破格の身代金を要求された、1973年に実際に起きた事件を描く。大富豪でありながら稀代の守銭奴だったゲティは身代金の支払いを拒否。ポールの母であるゲイルは、息子を救うために誘拐犯のみならず世界中の金(All the Money in the World)を手にした男とも戦うことになる。※事件が発生した1973年11月当時の為替レート1ドル=278.263円で算出

フォーチュン誌によって、世界で初めての億万長者に認定された石油王ジャン・ポール・ゲティをクリストファー・プラマーが、離婚によりゲティ家から離れ中流家庭の人間となっていたポールの母ゲイルをミシェル・ウィリアムズがそれぞれ熱演。監督を巨匠・リドリー・スコットが務める。

オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)

史上初!9日間の撮影でオスカーノミネート


本作は当初、アカデミー賞受賞の名優ケビン・スペイシーが出演するはずだった。しかし、ハリウッドの大プロデューサーであるハーベイ・ワインスタインのセクハラ告発に端を発した一連の騒動から派生し、12月の全米公開を目前に、ケビン・スペイシーの降板劇が発生。

その後、11月上旬にはリドリー・スコットが再撮影することを決意。13日にはクリストファー・プラマーをピンチヒッターとして起用することが発表された。20日から再撮影がスタートし、28日には撮影を終え、僅か9日間という短い期間で再撮影を終えた。この9日間というスケジュールで、クリストファーは1日18時間、22シーンをロンドンとローマで撮影した。

12月上旬には作品が完成し、当初の全米公開に間に合わせ、第75回ゴールデングローブ賞、第71回英国アカデミー賞、第90回アカデミー賞ノミネートという大逆転劇を成し遂げた。また、この短期間で作品に参加しアカデミー賞にノミネートというのは史上最短記録となる。

リドリー・スコットによると「クリストファーにはあえてケビン版の本編を見せなかった。クリストファー自身が思い描くゲティ像にしたかったからだ。ケビンの演技はもちろんすばらしいものだったが、二人のゲティはまるで違う。ケビンのゲティは冷徹なのに対し、クリストファーのゲティは人間的な深みが強調されている」とコメントを寄せている。

オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)
クリストファー・プラマー

クリストファーは今作で3度目のアカデミー賞助演男優賞ノミネート。88歳でのノミネートは『タイタニック』のグロリア・スチュアート(当時87歳)を抜き、“史上最高齢”となる。さらに2012年開催の第84回アカデミー賞において、『人生はビギナーズ』で助演男優賞受賞した際の自身が持つ、”史上最高齢での受賞”記録の更新にも期待がかかる。

アカデミー賞のノミネートを受け、クリストファーは「感激しております。全く予想外のことでしたが、非常に喜ばしく思います。すべての出来事があまりにも短期間で起こりましたので、少々唖然としつつも興奮を覚えております」と述べており、百戦錬磨の名優もこの短いスパンでの撮影スケジュールに驚いた様子を覗かせている。

オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)
クリストファー・プラマー

解禁された場面写真は、クリストファー演じる、ジャン・ポール・ゲティが孫の誘拐事件について初めてメディアの前に姿を現し、身代金は支払わないと語りに行く場面。クリストファーの貫禄ある演技とジャン・ポール・ゲティの冷酷な一面が見事に融合し息を呑むシーンとなっている。

アカデミー賞授賞式は現地時間3月4日(日)、日本時間3月5日(月)

【CREDIT】
監督:リドリー・スコット
出演:ミシェル・ウィリアムズ クリストファー・プラマー ロマン・デュリス チャーリー・プラマー and マーク・ウォールバーグ
配給:KADOKAWA

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