『マトリックス』4DX体験レポート|シリーズの“原点”が4DXと夢のコラボ!映画史に残る名シーンの数々を“体で感じる”最上級の4DX体験を──

マトリックス
(C)1999 Village Roadshow Films (BVI) Limited. (C)1999 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

1999年、全世界の観客を熱狂させた華麗なカンフー・アクションと、脅威のVFXで映像革命を起こした伝説の映画『マトリックス』。製作20周年を記念して9月6日(金)から9月19日(木)までの2週間限定で、全国各地の4DXシアターで4DX版の上映が実施されている。キアヌ・リーブスを再び主演に迎えシリーズ第4弾の制作が決定している“原点”『マトリックス』の4DX上映とあって、期待に胸を膨らませ、池袋・グランドシネマサンシャインにて4DX上映を体験してきた(取材・文:渡邊玲子)。

そもそも4DXとは、映画を「目で観る」から「体で感じる」体験へと進化させる最新の体感型上映システムの一つ。スクリーンに映し出された映画のシーンとシンクロする形で、遊園地のアトラクションさながらモーションチェアが前後・上下・左右に動き、水や風が直接吹きつけ、閃光が瞬くなど、全20種類の様々な特殊効果が稼働する。まるで映画の登場人物になったかのような感覚で映画を鑑賞できるのだ。2019年8月現在、全世界65カ国、667スクリーンで運営が行われ、日本国内では59劇場に導入されている。

21世紀のVR技術により、仮想現実が身近になった今、1999年9月の公開当時には存在しなかった「水」「風」「フラッシュ」「エアショット」といった迫力の4DX技術との時を超えたコラボレーションにより、仮想空間を舞台にした『マトリックス』を、もはや夢物語ではなく、現実に迫る物語として楽しめるというわけだ。

米映画製作会社ワーナー・ブラザースより、ファン待望のシリーズ第4弾の制作が発表されたばかり。まさに過去作の復習にも、うってつけの企画であると言えるだろう。

◆4DX版を楽しむのに最高の環境が整う「グランドシネマサンシャイン 4DX with ScreenX」


今回、9月6日(金)に映画ランド編集部が訪れたのは、去る7月19日(金)に東京・池袋にオープンしたばかりの話題のシネマコンプレックス「グランドシネマサンシャイン」だ。国内最大スクリーンを擁し、12スクリーン・2,443席を誇る同館には、「IMAX」「4DX」「ScreenX」など、世界基準の最新設備が導入されている。まさに4DX版の『マトリックス』を観るにはもってこいの環境なのだ。

平日の午前中の時間帯にもかかわらず、公開初日ということもあり『マトリックス』が上映される「4DX with ScreenX」のシアター内は、熱心なファンで賑わいを見せている。4DXとScreenXが融合した「4DX with ScreenX」は日本初上陸であり、4DX、ScreenX、4DX with ScreenXすべてに対応したシアター4は座席数160席と、日本4DX上映館として最多。もっとも最新型のモーションチェアを取り入れており、最上級の4DX体験ができる。実は筆者が4DXを体験するのは、今回が初めて。しかも『マトリックス』を観るのもかなり久しぶりとあって、正直細かい部分の記憶は定かではない。だが「確か暴風雨のシーンがあったはず……」と、水濡れ覚悟で人生初の4DX上映に臨んだのだった。

なんといっても『マトリックス』の最大の見どころといえば、スクリーンを流れ落ちるグリーンのデジタルの文字列と、キアヌ・リーブス演じる主人公ネオ/トーマス・A・アンダーソンが、ダイナミックに体をそらして弾丸を避けるスローモーションだろう。あの誰もが知る有名シーンが、4DXでは一体どんな風に体感できるのだろうか。高鳴る胸を抑えつつ、モーションチェアに腰掛けた。

◆『マトリックス』のストーリーを簡単におさらい


まずは、簡単に本作のストーリーをおさらいしておこう。キアヌ扮する主人公は、“トーマス”としてニューヨークのとある企業でコンピュータープログラマーとして働く傍ら、裏では凄腕ハッカーでサイバー犯罪者“ネオ”の顔を持つ青年だ。

目を覚ましても“夢を見ているような感覚”に悩まされ続けていたトーマスだが、ある日、自宅のコンピューター画面上に、「起きろ、ネオ」「マトリックスが見ている」「白うさぎの後をついていけ」という、謎のメッセージが届く。

トーマスは、正体不明の謎の美女トリニティー(キャリー=アン・モス)に導かれるまま、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)という男と出会い、「世界の真実」を見せられる。モーフィアスから「お前こそ真の救世主だ」と告げられ戸惑うトーマスだが、いつしか人類の命運をかけた壮絶な戦いに巻き込まれていく……。

◆4DXは仮想空間での華麗なアクションシーンと相性抜群!


上映開始早々、当時30代だったキアヌのイケメンぶりに見惚れていると、モーションチェアの角度がググっと上がり、登場人物の動きに合わせた微細な動きが身体中を駆け巡る。

何が起きるかじっと構えていると不意に背中をドンと突かれ、今度は頭の後ろから「シュッシュッ」とエアショット勢いよく飛び出してくる。油断する間もなく、今度は足元にも攻撃が及び、前後・左右に激しく身体を揺すぶられる。もちろん雨のシーンでは、霧吹き状の水が顔にかかり、思わず額を拭ってしまったほどだ。

雷の音に合わせて閃光がスクリーンの左右の壁を走り抜けるのも、4DX上映システムならではの効果だ。ちなみに、黒いサングラスでお馴染みのエージェントに追いつめられたトーマスが、高層ビルの窓から外に出るシーンは想像以上の臨場感に満ちており、高所恐怖症でなくてもスリル抜群だ。

来る“マトリックス”でのエージェントとの壮絶な戦闘に備え、モーフィアスと道場を模した仮想空間でネオがトレーニングを積むシーンも印象的。お馴染みの「かかってこいや」と挑発するジェスチャーとともにネオが華麗なカンフーを披露するアクションシーンや、エージェントたちとの銃撃戦も迫力満点。敵にキックされたり、床に転がったりするたび、その衝撃がこちらにも伝わってくる。

◆あの名シーンを4DXで体験!重力を無視した「浮遊感」も再現


そしていよいよ、例のあのシーンが近づいてきた。被写体の動きはスローモーションで見えるが、カメラワークは高速で移動する「バレットタイム」という撮影技術を使ったこのシーンでは、重力と浮遊感が入り混じる超感覚アクションが、モーションチェアの繊細な動きで見事に表現されている。連射される弾丸が肌をかすめるスリルはもちろん、重力を無視して繰り広げられるアクションの浮遊感も、モーションチェアの角度によって再現されるのだ。

当時から、ビジュアルだけでも新鮮で驚きに満ちていたひとつひとつの場面が、「風」「水」「エアショット」「閃光」など、バラエティに富んだ4DX効果と相まって、視覚だけでなく全身に迫り、映画の世界と混然一体となっているのが実感できる。

仮想空間で自由自在に暴れまわるネオたちと一体化した4DX効果は、かつてない浮遊感と爽快感をもたらしてくれること請け合いだ。1999年の劇場公開時に衝撃を受け、それ以降シリーズを欠かさず観ているという熱心なファンはもちろん、「実は『マトリックス』シリーズを一度も観たことがない……」という人にとっても、『マトリックス』4DX版は必ずや新たな感動を与える機会となること間違いなしだ。

◆4DX劇場一覧

グランドシネマサンシャイン:https://www.cinemasunshine.co.jp/theater/gdcs/
ユナイテッド・シネマ:http://www.unitedcinemas.jp/4dx/index.html

シネマサンシャイン:http://www.cinemasunshine.co.jp/4dx/
イオンシネマ:http://www.aeoncinema.com/4dx/
コロナシネマワールド:http://www.4dx.korona.co.jp/4dxbu/index.html
109シネマズ:http://109cinemas.net/4dx/
USシネマ:http://cinemax.co.jp/4dx/
フォーラム那須塩原:https://www.forum-movie.net/nasushiobara/
アースシネマズ姫路:http://earthcinemas.jp/theaters/4dx

※上映劇場は変更となる場合があります。
※劇場により、対応している効果が異なります。

(C)1999 Village Roadshow Films (BVI) Limited. (C)1999 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

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作品情報

マトリックス

マトリックス

4.6
1999/9/11 (土) 公開
出演
キアヌ・リーヴス/ローレンス・フィッシュバーン/キャリー=アン・モス/ヒューゴ・ウィーヴィング/グロリア・フォスター/ジョー・パントリアーノ/マーカス・チョン/ジュリアン・アラハンガ/マット・ドーラン/ベリンダ・マクローリー/アンソニー・レイ・パーカー/ポール・ゴダード/ロバート・テイラー/マーク・グレイ ほか
監督
アンディ・ウォシャウスキー/ラリー・ウォシャウスキー