映画『嘘八百 京町ロワイヤル』完成披露舞台挨拶が20日、都内・TOHOシネマズ六本⽊ヒルズにて行われ、中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子、友近、森川葵、山田裕貴、竜雷太、加藤雅也らが登壇した。
中井貴一×佐々木蔵之介W主演で贈る開運!お宝コメディ。大物狙いで空振りばかりの古物商・小池則夫役に中井貴一、腕は立つがくすぶっている陶芸家・野田佐輔役に佐々木蔵之介が扮するほか、広末涼子、友近、森川葵、加藤雅也、竜雷太、山田裕貴らが共演する。監督は前作に続き『百円の恋』の武正晴、脚本は今井雅子と足立紳のコンビが務める。
満員の会場に登場した豪華キャスト。登壇がかなわなかった武正晴監督の「撮影でこの場にいることができないのが大変残念です。本当は私の代役を坂田師匠にお願いしたかったのですが、かなわなかったので友近さん宜しくお願い致します。」というコメントが読まれると、友近は「私が代わりなんて、おかしいですよ(笑)本当に監督の思い、キャスト・スタッフの思いが詰まった作品ですので、見ていただければと思います。」と話した。
中井が「まさか2作目ができるなんてことを考えもしなかったです。前作は16日間で一本の映画を作りまして、ものすごく寒くて、日々苦しい思いしかしていなかったので、これが2作目になるとは思わなかったんです。多くの皆様に見ていただいたおかげで、2作目が出来てとても嬉しかったんですが、やっぱり苦しい思いもしました。でも完成して皆様の前に立ててよかったな、と思っています。」と、佐々木が「貴一さんと一緒で、まさか、でした。1作目はとりあえず撮り切ることだけを念頭にやってきました。寒いし、狭いし、お弁当のご飯凍ってるし。(笑)まさか、続編とおっしゃっていただけて、映画が続編できるなんて、こんなに嬉しいことはないんですが、またあの日が来るのか、と思いまして。今回は“京町ロワイヤル”ですよって、豪華になりますよって言われて、撮影日数が4日増えまして!(笑)変わらず大変でした。(笑)僕たちはそんなギリギリの緊張感で撮りました。」とコメント。
広末が「今回は謎の京美人役ということで、お2人を惑わさないといけない役だったので、見た目から入ろうと思って髪を伸ばしました。初めて茶道にもチャレンジし、タバコを吸う役も初めてで、茶道の経験のある母に電話して、“短期間でマスターしたい”って言ったら、“まずその考え方が間違っている”と言われて(笑)タバコは、昔タバコを吸っていたママ友が教えてくれるって言ってくれて、やったーと思って。でも近所でタバコ吸って見られたら最悪だよね、ってなって、練習は却下になりました(笑)お二方の息ぴったりの現場で、ついていくのに必死でした。でも本当に単純に笑っていただける作品になっているので、楽しんでいってください。」とそれぞれ話す。
友近が「蔵之介の家内の友近です(笑)康子は(佐輔)をダメな夫だなと思いながらも、見守っているような優しい奥さん。前回は机の下でゴソゴソするシーンがあって、今回もちょめちょめするシーンがあるかもしれないですけど。(笑)根底に愛があるんだなってシーンになってます。今回は広末涼子ちゃんが恋敵っていう役で、そのバトルが最初のシーンだったんですね。最初は台本でお稲荷さんを広末涼子ちゃんの口から吐いて顔にぶちまけるというシーンだったのですが、あんまり顔にかからなくて、“友近さんにぶちまけられるのを楽しみにしていたのに”って広末涼子ちゃんに言われて、結構変態なんだな、って思いました。(笑)」と暴露すると、会場からも笑いが起こった。そんな三角関係に、佐々木は「僕は友近一筋です。」と話すと、友近も「蔵之介はそうなんです。」と話し、ここでも会場を沸かせた。
森川が「1作目の時は中井さんの娘役ですというのがおこがましくて言えなかったんですけど、今回で2年も娘役をやってるので、今後は堂々と言っていこうと思います。」と、「僕も森川葵の父親役ですって堂々といって行こうと思います。あの頃はもう少し髪が長かったんですけど、バッサリ切られて、何かあったのかな、ってさっきから話してたんですけど。」と中井も話すと、「何もないです!」と森川が返す仲の良い親子ぶりも披露した。
山田は「陶芸もしっかり練習させていただいて、初日から練習したんですけど、とても楽しかったです。舞台挨拶が今年1発目なので、こんな豪華な方と一緒に立たせていただくのが嬉しいです。広末さんに本読みの時に“山田くん王子できるの?”って言われたのがすごく引っかかってまして。(笑)」と裏側を話すと、広末もつかさず「(山田の)前の役がへっぽこだったんで!ご本人じゃないですよ!」とフォロー。山田はさらに「高校時代のあだ名がプリンスだったんです。」と、エピソードを披露し、会場を驚かせた。
竜は「騙したと思ったらすっかり騙されて、私の人生と似たことがあって、とても勉強させていただきました。出身は京都の舞鶴というところなのですが、その京都で撮影できるのは嬉しい気持ちでした。」と話した。加藤は「関西人を演じるというか、僕は関西人なので関西人は演じてないのですが、関西弁の作品に出させていただくのは嬉しくて。今回は第二弾ですが、寅さんのように毎年作りたいとプロデューサーに言われて、僕らがうまく二弾を作れたら、三弾を作れるって話らしいですよ、中井さん!なんとか第三弾にバトンを渡していけたらなと思います。」と中井に振りつつ話すと、中井は「初めて知った!」と驚きの様子を隠せないようだった。
「今年挑戦したいこと」を尋ねられると、「私テニスをやっておりまして、今年もこれにかけたいと思います。」と竜が、「哲学書を読みたいと思います。」と中井さんの助言を借りつつ加藤が、「バンジージャンプとかスカイジャンプとかなんですが、実は今叶えられることがありまして、一つだけやらせてもらっていいですか?中井さんにお伝えしたいことがあって。中井さん誕生日が一緒なんです!」と挑戦したいことを叶えた山田には、中井が「今度2人でお祝いしましょう。」と返した。
森川が、「陶芸がやりたいです。集中することが大好きなので、今年もまた習いに行きたいなと思います。」、友近が、「竜さんがテニスって仰ってて、私もテニス部を会社で作ったので、竜さんと試合したいなと思います。“試合には絶対マッケンロー”ということで」とまたここでも会場沸かせた。
広末が「実は私も陶芸を始めたばかりなので、蔵之介さんが作陶するシーンは本当にかっこよくて。私は今日出てくる菊練りができないので、今年はできるようになりたいです。」と、佐々木が「オリンピックということで、国歌斉唱ですね。1人で井の頭公園くらいで歌えれば。」と冗談を交えつつ話し、中井が「プリンスって呼ばれるように頑張りたいと思います。」と山田の話に乗っかり、会場を盛り上げた。
「嘘八百」になぞらえて、「最も嘘がうまそうな人」を指差すことになると、中井を指差した広末は「嘘が上手じゃないと、こんなにずっと役者ができないですよね。」と、友近は「嘘つく方はグレーのシーツと黒縁のメガネをつけていらっしゃるんですよね。」と、竜は「こういう人が嘘をつくとキクんですよ」とそれぞれ理由を話すと、中井は「見抜かれているんだなと思います。僕たち役者はみんな嘘つきだと思います。」と持論を展開。
友近を指した佐々木は「同じ意味で嘘ついて喜ばす仕事だと思いますが、作・演出・主演を全部1人でできて、ちゃんと人を笑わすことができる友近は、大嘘つきだと思います」と理由を話すと、友近は「蔵之介がそう言うてます。」と、ここでも抜群のコンビネーションをのぞかせた。森川も「笑わせるってすごいので、それができるのは騙すことができるんだな、と思います。」と友近を指した。
山田は「まっすぐ蔵之介さんの目で“本当なんだ”って言われたらなんでも信じちゃいそうだなって。絶対人を騙さない雰囲気があって。」と佐々木に一票。そんな山田を指差した加藤は「役者的にいうと、この若さで色々な役をやるということは嘘つき以外のなんでもない。役者的に素晴らしいということです。」と山田を大絶賛。そんな加藤に山田は「嬉しさしかないです!」と、うれしい悲鳴をあげた。
最後に佐々木が「前作の時は喜劇じゃなくて本気でやったんだよと話して、みなさんに笑っていただきました。ですが、前回は忘れてください。達者な役者が本気でどうやったらお客さんが楽しめるか、真剣に考えて、喜劇を作り上げました。思う存分楽しんでください。」と、中井が「蔵之介くんが言ったことが全てです。一回、前回を忘れてください。今作からでも楽しんでいただけます。うまく言ったら続くかもしれない、これは全てお客さんにかかっています。僕は実はまだ観ていないんです。なので、みなさんどういう責任を背負っているかわかりますよね?(笑)もしイマイチだなった思う方がいたら、観たことを忘れてください。“記憶にございません!”と言ってください。(笑)でも、もし面白いと思ってくれて方がいらっしゃいましたら、周りの方に広めていただければと思います。またどこかでお会いできるかもしれません。ありがとうございます。楽しんでいってください!」と話し、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。
映画『嘘八百 京町ロワイヤル』は1月31日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
(C)2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会