「7年の間に溜めておいたものを出し切った」/映画『紙の月』完成報告会見に宮沢りえら登壇

11月15日公開の映画『紙の月』の完成報告会見が21日、東京・新宿で行われ、主演の宮沢りえ、大島優子、小林聡美、原作者の角田光代、吉田大八監督らが登壇。本作で初共演となった宮沢と小林が互いの印象を明かした。


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11月15日公開の映画『紙の月』の完成報告会見が21日、東京・新宿のパークハイアット東京で行われ、主演の宮沢りえ、大島優子、小林聡美、原作者の角田光代、吉田大八監督らが登壇した。

本作で実に7年ぶりの映画主演を務めた宮沢は、「7年の間に溜めておいたものを出し切った作品」とその出来に満足している様子。映画から離れていた間、舞台中心に仕事をしていたというが「今までにやったことのない役を始めるにはちょっと時間がかかった」という。「吉田監督と仕事がしたい、見たことのない自分を見てみたいと思って受けた」「案の定、見たことのない自分の顔があって衝撃でした」と語った。
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映画オリジナルの役である、厳格でストイックな先輩社員・隅を演じた小林は「普段親しみやすいキャラなので、お局で取っつきにくい人になるように頑張ってやってみたら、想像以上に怖くなった」と振り返った。

女優としてのキャリアが長い宮沢と小林だが、本作が初共演。宮沢演じる梨花と隅が対峙するシーンについて、小林が「戦っているように見えるけど、互いに共感している部分もある。役柄だけでなく、宮沢さんと分かり合えたような気がする」と明かすと、宮沢は「小林さんとはいつか共演したいと思っていたので、本当はもっと和やかな間柄の役をやりたかったと愚痴を言っていました(笑)」と話した。
紙の月メイン
オリジナルの役を加えるなど、原作を大胆に脚色した吉田監督は「原作を読んで、世の中に牙をむいている作品だと感じました。映画化するにあたって、挑戦する姿勢を見せなければと思い、映画の表現として新しいキャラクターができました」とその思いを語った。原作者の角田は「ものすごい映画になっていて度胆を抜かれた。いいことは起きないけれど、観たあとは爽快な気分になります。私には書けないです(笑)」と作品をPRした。

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【Story】
バブル崩壊直後の1994年、夫と二人暮らしの主婦・梨花(宮沢りえ)は、銀行の契約社員として外回りの仕事をしている。丁寧な仕事ぶりが上司や顧客に評価されていたが、夫との間には虚無感が漂い始めていた。ある日、大学生の光太(池松壮亮)と出会い、顧客の預金に手をつけてしまう。最初はわずかな額だったが、次第に金銭感覚が歪み始め…。

配給:松竹
11月15日(土)より、全国ロードショー
公式サイト http://kaminotsuki.jp

(C) 2014「紙の月」製作委員会

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