寒い冬ももうすぐ終わりを告げ、あたたかい春がやってきますね。春といえば出会いの季節でもあり、旅立ちや別れの季節でもあります。
そこで今回は旅立つ人にむけて、寂しい気持ちも包み込んで、前向きになれるような映画を紹介したいと思います!
『学校』(1993)
── つまずきながらも、幸せだったよね
夜間中学で教師を務める黒井(西田敏行)は、卒業を控えた生徒に卒業記念文集のための作文の授業を行っていた。原稿用紙に思いを綴る生徒たちをみながら、黒田は彼らとの思い出を振り返っていた。孫もいる年齢で入学した在日韓国人女性・オモニ、不良のみどり、登校拒否のえり子、障害を持つ修、昼間は肉体労働に勤しむカズ、そして今は病気療養中のイノさん。しかしある日の給食の時間、イノさんが死んだという悲しい知らせが届く。教室に集まった黒井と生徒たちはイノさんとの思い出を語り始める……。
たくさんの障壁にぶつかり、挫折を味わった彼らの人生を通して、幸せとは何なのかを考えさせられます。幸せについて自分なりの答えを出してみると、今後の生き方に役立つかもしれません。
『フェーム』(1980)
── 恋、挫折、夢……すべて合わせて”青春”の日々!
さまざまな夢や思いを抱えた若者たちが集まるN.Y.の公立芸能学校は、いつも熱気がみなぎっている。歌やダンス、演技の授業の毎日を送りながら、いくつもの障害や恋愛を経験し、ショービジネス界のトップに立つことを夢見て巣立っていく過程が、ダイナミックに描かれていく。
喧騒の中から小さなリズムができはじめ、歌が混ざり、ダンス、演奏……と学校の食堂がショーの舞台へと変化するシーンは誰もが目を惹きつけられます!お金がない学生たちですが、彼らが夢を追い、青春を駆け抜けた日々はたとえどんなことがその先にあろうともかけがえのないものだということを教えてくれます。
『天然コケッコー』(2007)
── 誰もが懐かしくなる、初恋の思い出
ある田舎町の学校を舞台に少女の初恋と成長を爽やかに描いた作品。中学2年生の右田そよ(夏帆)が通っている学校は、小中あわせて6人しかいない。ある日、東京から転校生・大沢広海(岡田将生)がやってきた。一緒に時間を過ごすうちに同学年のそよと大沢は次第に恋心をお互い抱き始める……。
誰もがちょっと恥ずかしくなるような、甘酸っぱい初恋の思い出。そんな気持ちをこの映画は思い出させてくれます。お互いの高校進学と恋の行方など、学生時代の経験に自分を重ね合わせることまちがいなしです。
『プラハ!』(2001)
── 時代に翻弄された、切なくて甘い恋の思い出
プラハの春と言われた時代のチェコスロバキアを舞台にした作品。高校卒業試験を目前に控えた仲良し女3人組テレザ(スザナ・ノリソヴァー)とブギナ(アルジュヴェタ・スタンコヴァー)、ユルチャ(アンナ・ヴェセラー)は、燃えるような恋とロストバージンに憧れていた。そんな彼女たちの前に若き青年シモン、ボブ、エマンが現れる。恋に落ちた彼女たちだったが、彼らは実はソ連の脱走兵だった……。
自由な時代から暗い時代へと移っていく社会派としての要素を全面には出さず、青春のほろ苦さと合わせてくるところがなんともせつないところ。ポップなミュージックや美しいチェコの街並みも楽める映画ですが、なんといっても女の子たちがとってもキュートで応援したくなります。
『卒業の朝』(2002)
── ただ生きるのではなく、信念をもって生きることが将来につながる
教師を引退したハンダート(ケヴィン・クライン)のもとに、25年前の卒業生で今は大企業のトップとなったベルから招待を受ける。それは、ベルが生徒の頃に苦杯をなめた伝統行事”ジュリアス・シーザー・コンテスト”のりマッチを主催することによるものだった。ハンダートの中で25年前の苦い思い出が蘇る。熱心な教師として生徒から信頼の厚かったハンダートのもとに、転校生ベルがやってきた。事あるごとに反抗する彼に、その負けず嫌いを活かしてコンテストに出るよう薦めるのだったが……。
対立していた生徒と先生がお互いに成長し分かり合いました、という単純な展開を予想している人をしっかりと裏切ってくれます。ギリシャ・ローマの偉人の言葉に少々耳が痛いものもありますが、自分の人生を振り返るきっかけをくれます。鑑賞後は人生というものはそんな甘いもんじゃないんだ!と自分自身に喝をいれたくなります。
『九月に降る風』(2008)
── 楽しい日々は永遠ではないことに気づいたあの頃
プロ野球に夢中な男子高校生7人組、彼らはいつも一緒にいた。プレイボーイのイェン、優等生のタン、義理人情に熱いヤオシャン、おしゃべりなチョンハンらは、放課後に悪ふざけをしては教官室に呼び出される日々を送っていた。イェンはことあるごとにナンパしていたが、彼女ユンがおり、そのユンに密かにタンは心惹かれていた。そんなある日イェンがナンパした女が、タンをイェンと勘違いし、殴りかかり騒動になってしまう。その浮気をきっかけに7人は仲違いしていくことになる……。
瑞々しくせつない、さすが台湾映画という感じです。あんなに仲良かったはずなのに……という誰にでもあるような、若き日々の思い出。この映画を観た後は、疎遠になっていた友だちに連絡をとってみようかなという気持ちにさせてくれるかも。
以上、卒業をテーマにした映画6選でした!ぜひお友達や恋人と観てみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。鑑賞後は映画ランドでレビューをお願いします♪