スペインの鬼才ペドロ・アルモドバルが製作し、2015年に開催された第72回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀監督賞となる<銀獅子賞>を受賞した映画『エル・クラン』が9月17日より全国公開される。この度、予告編が解禁となった。
本作は、1983年にアルゼンチンで実際に起こったある一家による身代金事件を描く。裕福でご近所からも慕われるプッチオ家のまわりで金持ちだけを狙った身代金事件が多発。犯人が捕まらず近所には不安な空気が流れる中、プッチオ家はいつもと変わらない生活をしていく。
解禁された予告編では、人当たりが良さそうな父親アルキメデス・プッチオが早朝に街角の掃除をするシーンから幕開け。どこにでもいる皆に慕われる幸せな家族そのものの風景だが、夕飯を持って表情を変えること無く、廊下の奥の一室の鍵を開ける父アルキメデス。そこにいたのは、黒い布で目隠しをされ、鎖に繋がれ、恐怖に怯える男。「安心しろ。メシだ。」とドスの効いた声をかけ、扉を閉める姿がとらえられている。
映像のラストには、「我が家の稼ぎは身代金だ」という父のセリフとともに、軽妙な音楽に乗せて描かれる凶行の数々が映し出されている。
映画『エル・クラン』は9月17日より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
【CREDIT】
監督:パブロ・トラペロ
出演:ギレルモ・フランセーヤ、ピーター・ランサーニ、リリー・ポポヴィッチほか
配給:シンカ、ブロードメディア・スタジオ