芥川賞作家・藤沢周の原作を熊切和嘉が映画化!綾野剛主演『武曲 MUKOKU』が2017年公開、共演に村上虹郎

芥川賞作家・藤沢周の「武曲」を、第36回モスクワ国際映画祭最優秀作品賞を受賞した『私の男』の熊切和嘉監督が映画化。主演に綾野剛、共演に村上虹郎を迎えた『武曲 MUKOKU』が2017年に公開されることがわかった。

武曲

古都・鎌倉を舞台に、“師匠と弟子”2人の男の愛と再生を描き出す本作。母は亡く「殺人剣の使い手」と称されていた父(現・植物人間状態)を持つも、アルコール漬けで自堕落な日々を送る剣道五段の矢田部研吾を綾野剛が、彼の前に現れるラップの作詞に夢中な天衣無縫の高校生・ 羽田融を村上虹郎がそれぞれ演じる。監督を『私の男』の熊切和嘉が務め、脚本を『そこのみにて光輝く』の高田亮が担当する。

2ヶ月に及ぶ肉体改造に加え、日々剣道の稽古に取り組んだ綾野。本作の出演に「熊切組に参加させて頂くこと、大変光栄です。念願でしたから。『また必ず熊切組の現場に立ちたい』と『夏の終り』を経て今日まで、 その気持ちは揺らがず、秘めた確信として心に宿していました。撮影の近藤龍人さん、照明・藤井勇さん、録音・小川武さん、美術・井上心平さん、そして『そこのみにて光輝く』でご一緒させて頂いた高田亮さんの脚本を熟読できる喜びを噛み締め、血の味がする 『武曲』を体感しました」と真摯にコメント。「師の教えを守り、教えを破り、教えから離れる。研吾にとって『守破離』とはどういう事なのか。師であると同時に『父』という輪郭に苛まれながら、彼はどう自身の生を取り戻し、生き直すのか。九死を想い、一生を諦めた『武曲』が織り成す、愛と再生の物語。熊切組のために、何者にでもなり、何者にでも無くなる。その覚悟を 胸に、私は今日まで培った全ての感情を注ぎ尽くします」と本作に対する熱意を語った。

村上も「デビュー当時から熱望していた熊切組への参加、本当に嬉しいオファーでした。融という役は、もし他の方が演じていたら絶対に嫉妬する役、それくらい掻き立てられるものがありました」と喜び。自身の役柄について「矢田部研吾にライバル心を持つ融は、主人公に想いを寄せるという意味では、この作品の中で“ヒロイン”だと思っています」と語っており、「原作を読んだ時、“武士”と“ 音楽”が混ざるとき、“侍の文化”と“現代人の感覚”がどう折り重なるか、を描いているところが好きだったのですが、そんな原作を超えていけるような映画にしたいです」と意気込みを明かした。

熊切監督は「狂気的なまでに肉体と精神を追い込んだ綾野剛と、天賦の才でのびやかに躍動する村上虹郎。2人をはじめ、最高のキャスト、スタッフと共に、日々、圧倒的な映画を目指して格闘しております」とメッセージ。本作は現在、神奈川県鎌倉市にて撮影中、2017年公開予定。

映画『武曲 MUKOKU』は2017年全国公開

【CREDIT】
原作:藤沢周「武曲」(文藝春秋刊)
監督:熊切和嘉 脚本:高田亮
主演:綾野剛
出演:村上虹郎ほか
公式サイト:mukoku.com

©「武曲 MUKOKU」製作委員会

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で