映画『ブルーハーツが聴こえる』初日舞台挨拶が8日、都内・新宿バルト9にて行われ、「人にやさしく」から市原隼人、下山天監督、「ラブレター」から斎藤工、山本舞香、井口昇監督、「1001のバイオリン」から豊川悦司、三浦貴大、李相日監督が登壇した。
ストレートなメロディーとメッセージ性の強い歌詞が、今でも多くの人の心を魅了し続けている、1995年に解散した伝説のバンドTHE BLUE HEARTS。本作は、2015年の“結成30年”を機に、世代を超えて愛されるTHE BLUE HEARTSの名曲6曲「ハンマー(48億のブルース)」「人にやさしく」「ラブレター」「少年の詩」「情熱の薔薇」「1001のバイオリン」を、日本を代表する人気クリエイター飯塚健、下山天、井口昇、清水崇、工藤伸一、李相日がオリジナルの解釈で監督し、豪華キャストで贈るオムニバス映画。
公開がとん挫してから2年以上の月日が流れてきた本作。それぞれ想い想いにクラウドファウンディングを経て公開された本作の封切りに、感謝の気持ちを込めて挨拶した。「人にやさしく」でヒューマノイドの主人公を演じた市原。「全体的にアクションがメインで、(撮影を終えて)気づいたら朝になってました」と撮影を振り返り、「現場は楽しいんです!やりたくてやっているので。6作品のオムニバスなんですが、本当に素敵な豪華な監督たち、演者の皆さんとできたことが本当に嬉しくて。もっと現場に居たかったです」と明かす。
「ラブレター」を手がけた井口監督は「高校時代はラブソングとかけ離れた人生を送っていて、まったくモテなかった高校時代の僕を工さんに置き換えたらロマンがあるんじゃないかなと思いました」と笑顔でコメント。高校時代にタイムスリップする主人公を演じた斎藤は「監督が10代に撮った頃の映画の大ファンだったので、出演できて光栄でした」と述懐。タイムスリップする入り口がトイレという設定に、「『トレインスポッティング』に負けないようなセットで、クリスマスの夜に撮影しました。排泄物からの目線はこんな感じなのかと思いました」と笑いをさらった。
一方、手がハサミになってしまう女子高生という役柄に、山本は「ね。意味わかんない(笑)」と本音をポロリ。斎藤が「これが“若さ”ですよ!」とツッコミ、劇中では学ラン姿を披露しているが「おじさんの学ランはしんどかったですね。要さんと待ってる時間はシュールな感じで」と回想すると、会場からは笑いが起こっていた。
「1001のバイオリン」は福島で撮影を敢行。豊川は「実際に避難区域の中に入って撮影した時、最初に感じたのが生き物の匂いがしない。生き物というか人の匂い。あまり意識して生活したことはないんですが、人間の匂いってきちんと存在しているんだなと思いました」と振り返る。続けて「(三浦と)2人でガードレールに立ちションするシーンがあるんですが、演出部が用意してくれた偽のおしっこがなかなかうまく出なくて、あれは僕と三浦くんの自前です。もちろん撮影なのでちゃんと許可は取ってます(笑)」とエピソードを披露し、会場の爆笑をさらっていた。
映画『ブルーハーツが聴こえる』は新宿バルト9ほか全国公開中
【CREDIT】
出演:尾野真千子 角田晃広/市原隼人 高橋メアリージュン/斎藤工 要潤 山本舞香/優香 内川蓮生 新井浩文/永瀬正敏 水原希子/豊川悦司 小池栄子 三浦貴大
監督:飯塚健 下山天 井口昇 清水崇 工藤伸一 李相日
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