映画『味園ユニバース』の完成披露試写会が15日、東京・目黒にあるめぐろパーシモンホールで行われ、主演の関ジャニ∞・渋谷すばると共演の二階堂ふみ、山下敦弘監督らが登壇。作品への想いや撮影中の裏話などを語った。
映画『味園ユニバース』の完成披露試写会が15日、東京・目黒にあるめぐろパーシモンホールで行われ、主演の関ジャニ∞・渋谷すばると共演の二階堂ふみ、山下敦弘監督らが登壇。作品への想いや撮影中の裏話などを語った。
本作は渋谷の初主演映画で、1月末に行われる「第44回ロッテルダム国際映画祭」への出品が決まっている。記憶をなくした男(渋谷)が二階堂演じるバンドのマネージャー・カスミと出会い、歌によって人々、そして過去と未来がつながっていくという内容だ。
山下監督は「『大阪』と『歌』をキーワードにした作品にしたいと思った」と話し、大阪出身の渋谷は、初主演ながら「大阪が舞台というだけで、リラックスして純粋に撮影を楽しめた」とコメント。そして、「撮影中は、みんなで話し合いながら一緒に作っていけたので、山下監督との仕事は楽しかった」と話した。
また、二階堂は以前から山下監督と仕事をしたいと思っていたそうで、同席していた知り合いの結婚式の二次会で「『わたしを出演させてください』って何度も営業をした」のだとか。念願かなって本作に出演することになったが、舞台が大阪とあって沖縄出身の彼女には関西弁をマスターすることが求められた。それでも、「大阪という地に魅了されて、本当にいいところだなって感じて。スタッフも含めて皆で一緒に作り上げていけたので、何とか乗り越えられました」と振り返った。
そんな渋谷と二階堂は、作品のほとんどのシーンで共演しているものの、セリフ以外で直接話すことはなかったそう。山下監督は「決して険悪とかではなくて、2人のスタンスみたいなものが似ているんだなと思います。ちなみに、唯一、大雨で撮影が中止になった際、渋谷君と二階堂さんが話しながら待機部屋で演奏されていて、珍しい! って現場は盛り上がりました(笑)。メイキングにも収めているかと思います」と明かした。また、二階堂は「普段話をしなくても、芝居という一定の時間の中でグッと近づけてくるところは勉強になった」と語った。
この日は、多くの有名人からコメントが寄せられていることも発表され、渋谷は中でも大ファンのザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトと真島昌利の名前があることに驚いた様子。甲本の「すばる、愛してるぜ」の言葉には「泣きそうです」と感激した。二階堂は、大ファンだという岡村靖幸からのコメントに対し「『味園ユニバース』独特の空間やそこに詰まった想いをこの映画で感じていただけたんじゃないかなと思うと、大変うれしいです」と話した。
上映終了後には、サプライズライブとして、主題歌の『ココロオドレバ』と『記憶』の2曲をバンドと共に渋谷が披露。集まった観客の中には感極まって涙する人たちも。「ロッテルダム国際映画祭」でもライブを行う予定で、作品はもとより、作品のキーワードのひとつ「音楽」を担う渋谷の独特の歌声がオランダの人々の心もつかむことになるだろう。
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【Story】
殴られて記憶喪失になった男(渋谷すばる)は、街を歩き、いつしかとある公園にたどりついていた。そこではお祭りが行われており、彼の耳に音楽が聞こえてきた。舞台ではバンド「赤犬」が演奏の最中。そこにフラフラとあらわれた男は突然、和田アキ子の『古い日記』を歌い、歌い終わるとともに倒れてしまった。仕方なく彼をバンドのメンバーと共に家に連れてきたカスミ(二階堂ふみ)は、男を「ポチ男」と名付け、面倒を見ることに。そんなある日、赤犬のボーカルがケガでステージに立てない状態になってしまう。「歌え、ポチ男」。カスミはポチ男を赤犬のボーカルとしてライブを行うが、それがポチ男の記憶を取り戻すきっかけにもつながっていく…。
配給:ギャガ
2015年2月14日(土)より、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショー
公式サイト:http://misono.gaga.ne.jp/
(C)2015『味園ユニバース』製作委員会