鋭意製作中の映画『孤狼の血』が5月20日(土)に広島県・呉市にて無事クランクアップ。約1ヶ月に渡った製作現場から撮影を終えたばかりのキャスト陣によるコメントが到着した。
柚月裕子のベストセラー同名小説を映画化する本作は、暴力団系列の金融会社社員失踪事件をきっかけに、捜査する警察が仁義なき抗争「極道のルール」に触れていくさまが描かれる。ヤクザとの癒着を噂される呉原東署捜査二課・主任の大上章吾役に役所広司、彼の元で失踪事件を捜査する新人・日岡秀一役に松坂桃李、クラブ「リコ」のママ・高木里佳子役に真木よう子、広島県警監察官・嵯峨大輔役に滝藤賢一、役所扮する大上に並んで呉原東署捜査二課・主任の土井秀雄役に田口トモロヲ、五十子会組長・五十子正平役に石橋蓮司、尾谷組若頭・一之瀬守孝役に江口洋介が名を連ねる。監督は『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』で知られる白石和彌が務める。
5月14日(日)に行われた、真木よう子演じる高木里佳子が務めるクラブでの撮影シーンについて江口は「ここから戦いが始まるかのような、少しでも引いたら負けという緊迫感がありました。それぞれの組織が対立する縮図のようなシーンでした。 『仁義なき戦い』や『ゴッドファーザー』といった名作で見られた人間の生き様が、白石監督の手腕で実に巧妙に、むしろ新鮮に映っていると思います」とコメント。
撮影を終えた役所は「楽しかったですね。白石監督も終盤に差し掛かるにつれて(撮影が)粘り強くなってきて、現場が深夜までかかる日も増えましたけど、ずっといい雰囲気だったし、俳優・スタッフ全員が「これはいい映画になるぞ」という手応えを強く感じられた現場だったんじゃないでしょうか」と現場での充実さを語った。
また、前回の制作現場レポートで「毎日勉強です!」と語っていた松坂は「とにかく楽しかったです。これまでなかなか体験することのなかった“攻めた現場”でした。その日の現場がどういう感じで進むのか、想像のつかない日々でした。白石監督とは2作目となりましたが、今回は前作よりもかなりがっつりご一緒することができ、いやーやっぱり変態だなあ。と思いました(笑)でもそんな白石監督の“攻める”感じが僕は大好きなので、非常に充実した撮影となりました」と刺激の日々を振り返った。
続けて江口も「完成が楽しみな現場となりました。シーン全て刺激的で“台本を超えているな”という手応えを感じていましたし、全てのシーンが繋がったら、『仁義なき戦い』とはまた違った魅力を持ついい作品になると思います。混乱した時代の中で、自分の精神を貫き通す男たちの生き様がどう届くのか、今から興味深く思います」と本作への自信をみせた。
映画『孤狼の血』は2018年春全国公開
【CREDIT】
出演:役所広司 松坂桃李 真木よう子 滝藤賢一 田口トモロヲ 石橋蓮司 江口洋介 ほか
原作:柚月裕子「孤狼の血」(KADOKAWA)
監督:白石和彌
配給:東映
©2018「孤狼の血」 製作委員会