『氷の微笑』のポール・ヴァーホーヴェン監督が、フランスの至宝イザベル・ユペールを主演に迎えて放つ異色サスペンス『エル ELLE』が8月25日(金)に公開される。この度、先立って本作を鑑賞した、各界の著名人総勢19名から絶賛のコメントが到着した。
本年度の賞レースで、131ノミネート68受賞(6月2日時点)と驚異的な記録を叩き出し、イザベル・ユペールがアカデミー賞主演女優賞に初ノミネートされた本作。新鋭ゲーム会社の社長を務めるミシェルは、一人暮らしの瀟洒な自宅で覆面の男に襲われる。その後も、送り主不明の嫌がらせのメールが届き、誰かが留守中に侵入した形跡が残される。自分の生活リズムを把握しているかのような犯行に、周囲を怪しむミシェル。父親にまつわる過去の衝撃的な事件から、警察に関わりたくない彼女は、自ら犯人を探し始める。だが、次第に明かされていくのは、事件の真相よりも恐ろしいミシェルの本性だった──。
到着したコメントでは、強靭な精神力と妖艶な魅力を併せ持った主人公・ミシェルと、その役を演じきったユーペルを讃えるものが多々見られた。女優の若尾文子は「私も映画人生の中で200以上の役を演じましたが、この女優の凄みには恐れ入りました」と尊敬の意を見せ、漫画家の内田春菊は「"か弱いふり"、"できないふり"をしないで生きるってなんて素敵なんでしょう。スカッとします、この映画」と賞賛を送った。また、世界初の気品あふれる変態ムービーという誰にも真似できない作品を作り上げた監督についても「80歳の爺さんにこんなトンデモないものを作られた日には、自分たちは何を作ればいいのだろうと途方に暮れるしかない」と映画監督の深田晃司がコメントを寄せている。
入江悠(監督)コメント
ポール・ヴァーホーヴェン監督の変態性がまた爆発した!
ポリティカリー・コレクト? なんだそれ?
これが映画だろ! という歓喜の叫びが聞こえる。
犬山紙子(エッセイスト)コメント
被害者が落ち度を責められ、しおらしくしてることを強要され、消費されつくす。
そんなクソ社会に思いっきり殴りかかっているように思えた。
内田春菊(漫画家・作家)コメント
「か弱いふり」「できないふり」しないで生きるってなんて素敵なんでしょう。
スカッとします、この映画。
内館牧子(脚本家)コメント
アブノーマルな人が次々に出てくるのに、
品格と美しさを感じさせる映画だ。
誰もが生きることに力を注いでいるからだろう。
江國香織(小説家)コメント
中年になった少女の冒険譚!繊細で勇敢で正直な物語。
人生は深い森だということを思いださせてくれる。
カヒミ カリィ(ミュージシャン・執筆家)コメント
あまりにも衝撃的で息が止まる。
身の毛がよだつほど知的で洗練された最高の作品。
超日常にベッタリと張り付いた常識やモラルを
全て剥がすイザベル・ユペールの演技が凄い。
齋藤薫(美容ジャーナリスト/エッセイスト)コメント
"人間サスペンス"とも呼ぶべき、未曾有のカテゴリー出現!
危険な人びとに翻弄されつつ、この映画の意図を探すうち、
目眩く罠にまんまと嵌(はま)り、未知なる快感に酔いしれた!
辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
前人未到の域に達したフランス女性の性的経験値。
ゲス不倫で騒いでる日本はかわいいレベルです。
鈴木砂羽(俳優)コメント
破滅的なほど痛い人生を選択しているように見える主人公(ミシェル)。
しかし女の人生のクライマックスにいる彼女は全てを持ち理解していた。
イザベル・ユペールのカミソリのような鋭利な感性と冷たい微笑が一層本編を物語っている。
高橋洋(脚本家・映画監督)コメント
何処に向かうか判らないけど、ひたすら真っ直ぐにブレない。
ヒロインがあるゾッとする体験を語り出す、え、そこで?ってタイミングと風格があまりにも正しい。
瀧波ユカリ(漫画家)コメント
登場人物の誰ひとりとして、他者から理解されたいなんて思ってない。
そんな彼らの生は横暴で不遜で痛快だ。
病める忖度の国に住む私たちはただ圧倒されて震えていればいい。
檀れい(女優)コメント
なんてタフ!なんてクレイジー!
恐ろしくて逞しいヒロインに目が離せなかった。
夏木マリ コメント
常識を捨ててるのに
映画のすべてが存在するユーモア
今を生きるヒロインに
毒の皿を持たせ、おかわりはいらないの!?
と言わせるインテリジェンス
半壊のおもしろさだ
深田晃司(映画監督)コメント
あやとりを眺めていたら、いつのまにか糸を繰る手が4つにも5つにも増えていて、気がつけばあやとりではない得体の知れないナニモノかを見せられていた。
そんな気持ちにさせる、ユーモラスでサスペンスフルでエロティックでラブな、多面体映画。
この映画の差し出す価値観と自分は無縁だと思えているうちは幸せだろう。
それにしても、80歳の爺さんにこんなトンデモないものを作られた日には、自分たちは何を作ればいいのだろうと途方に暮れるしかない。
松崎健夫(映画評論家)コメント
人間は憤怒が極限に達すると無表情になる。だから勘違いするな。
この異常な冷静さは“衝動”を噛み殺しているに過ぎない。
不徳極まる初期ヴァーホーヴェン節が帰ってきた!
真梨幸子(ミステリー作家『殺人鬼フジコの衝動』)コメント
興奮につぐ興奮! 最悪につぐ最悪!
イザベル・ユペールの怪演にめまいが止まらない。
60代であの色気、あのパワー、あの美しさ。
ラスト、「私も頑張ろう」と爽快な気分にすらなる。……まさに劇薬的作品。
みうらじゅん(イラストレーターなど)コメント
人生、いろいろでエロエロ。
そんな神様唯一の失敗作をヴァーホーヴェン監督が衝撃映像を織り交ぜ見せる成功作!
美熟女に癒されるなんてホント、バカな男の妄想だからね。
室井佑月(作家)コメント
ヒロインは、エロティックで、狡猾で、傲慢で、そして、圧倒的に女である。
もう世の中の善と悪とを超えている。
魅力的すぎる!
若尾文子 (女優)
私も映画人生の中で200以上の役を演じましたが、この女優の凄みには恐れ入りました。
新しい感性で作られたこの映画を、固定観念にしばられずに観て欲しい。
映画『エル ELLE』は8月より全国公開
【CREDIT】
監督:ポール・ヴァーホーヴェン
原作:フィリップ・ディジャン「エル ELLE」(ハヤカワ文庫)
出演 :イザベル・ユペール、ロラン・ラフィット、アンヌ・コンシニ、シャルル・ベルリング、ヴィルジニー・エフィラ 、ジョナ・ブロケ
配給:ギャガ
公式サイト:http://gaga.ne.jp/elle/
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