第87回アカデミー賞授賞式が2月22日(日本時間23日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われた。最多9部門ノミネートを果たしていた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、『グランド・ブダペスト・ホテル』が最多4部門を受賞。長編アニメーション賞、短編アニメーション賞にそれぞれノミネートされていた高畑勲監督『かぐや姫の物語』、米国在住の堤大介と日系米国人ロバート・コンドウが共同監督を務めた『ダム・キーパー』は惜しくも受賞を逃した。
(C) 2014 Twentieth Century Fox.
アレハンドロ・イニャリトゥ監督『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(4月10日公開)が作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の見事4冠に輝いた。イニャリトゥ監督は『バベル』以来、二度目のノミネートで初の監督賞の受賞の栄冠とともに、初の作品賞をも獲得した。
ウェス・アンダーソン監督独特のシンメトリックかつポップな色使いが特徴の映画『グランド・ブダペスト・ホテル』は美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞と、ビジュアル部門を中心とした4部門を制覇。
(C) 2013 Twentieth Century Fox
続いて『セッション』(4月17日公開)が、助演男優賞、録音賞、編集賞の3部門を受賞。
『バードマン』と並び作品賞、監督賞の有力候補とされていたリチャード・リンクレイター監督の『6才のボクが、大人になるまで。』は、助演女優賞の1部門受賞にとどまり、直前の大ヒットで注目された『アメリカン・スナイパー』もまた音響編集賞のみに終わった。
ノミネート作品は以下の通り。
【作品賞】
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
【監督賞】
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
【主演男優賞】
エディ・レッドメイン『博士と彼女のセオリー』
(C)UNIVERSAL PICTURES
【主演女優賞】
ジュリアン・ムーア『アリスのままで』 (3度目の主演女優賞ノミネートにして初の受賞)
(C) 2014 BSM Studio. All Rights Reserved.
【助演男優賞】
J・K・シモンズ『セッション』
(C) 2013 WHIPLASH, LLC All Rights Reserved
【助演女優賞】
パトリシア・アークエット『6才のボクが、大人になるまで。』
(C)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.
【脚本賞】
アレハンドロ・G・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
【脚色賞】
グレアム・ムーア 『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
(C) 2014 BBP IMITATION, LLC
【長編アニメーション賞】
『ベイマックス』
(C)2014 Disney. All Rights Reserved.
【短編アニメーション賞】
『愛犬とごちそう』(『ベイマックス』と併映された短編アニメ)
【外国語映画賞】
『イーダ』
(C)Phoenix Film Investments and Opus Film
【撮影賞】
エマニュエル・ルベツキ(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
【編集賞】
トム・クロス(『セッション』)
【録音賞】
『セッション』
【視覚効果賞】
『インターステラー』
【衣装デザイン賞】
『グランド・ブダペスト・ホテル』
【メイクアップ&ヘアスタイリング賞】
『グランド・ブダペスト・ホテル』
【美術賞】
『グランド・ブダペスト・ホテル』
【作曲賞】
アレクサンドル・デプラ『グランド・ブダペスト・ホテル』
【短編実写賞】
『The Phone Call』
【長編ドキュメンタリー賞】
『Citizenfour』(2016年ギャガ配給で公開予定)
【ドキュメンタリー短編賞】
『Crisis Hotline: Veterans Press 1』
【主題歌賞】
『Selma』ジョン・レジョンド&コモンの"Glory" (6月公開予定)