作家・石田衣良の同名小説を、主演・松坂桃李×監督・三浦大輔のタッグで映画化。『娼年』が2018年春に全国公開されることが発表され、あわせて非合法のボーイズクラブを描く「娼年」シリーズ新作「爽年(そう・ねん)」が、小説すばる11月号(10月17日発売)より連載スタートすることが明らかになった。
原作は、性の極限を描いたセンセーショナルな内容を描き、2001年の直木賞候補となった石田衣良の同名小説。恋愛や女性に「興味がない」主人公・森中領が、ある女性から“情熱の試験”として、秘密の会員制ボーイズクラブで“娼夫”として仕事をしていくところから物語が展開される。最初こそ戸惑ったが、“娼夫”として仕事をしていくなかで、女性ひとりひとりの中に隠されている欲望の不思議さや奥深さに気づき、心惹かれ、やりがいを見つけていくリョウ。「女性は退屈だ」と言っていたかつての姿が嘘のように、どんな女性の欲望も引き出し、彼との時間を過ごすことによって、彼を買った女性たちは自分を解放していく。
2016年8月には演出・三浦大輔、主演・松坂桃李で舞台化され、原作に忠実にセックスを真っ向から描いた内容と松坂の文字通りの体当たりの演技が話題騒然となり、伝説の舞台となったことも記憶に新しい。今回、舞台と同じ三浦×松坂のコンビで映画化が決定。舞台とはまた一味違う映像表現の限界に挑戦する。既に撮影を終え、現在は10月の完成を目指し鋭意制作中だ。
松坂桃李 コメント
昨年、「娼年」という舞台に出演したことは自分の中で大きな出来事の一つでした。
この作品の千秋楽の日、二度とできない、そう思えるほど、無の状態になりました。
だから映画化の話を聞いた時には、不安しかありませんでした。
でも、舞台で表現できなかったこと、映像だからこそ残せるものが、映画「娼年」にはあると思いました。
撮影前に三浦監督に言われた言葉です。
“ようやくこれで石田衣良さんが産み出した「娼年」が完成する”と。
撮影を終えた今、僕自身もそう感じています。
舞台同様、無になりましたが。
何より女性の方にこそ観ていただきたい作品です。
三浦大輔監督 コメント
厳しい条件の中、全キャスト、スタッフが満身創痍で作り上げました。娼夫になる主人公の「領」は舞台に引き続き、松坂桃李君です。舞台からさらに進化した、また新たな「領」を演じてくれ、やはり、この役は彼でしか成立し得ないと確信しました。映像化は色んな意味で舞台化よりさらに困難な作業になりましたが、原作の石田衣良さんの小説の意思を受け継ぎ、「性描写」に関しては一切妥協せず、でも、よりポップに描き切ったつもりでいます。結果、あまり前例がない、新しいエンターテイメントが産まれた予感がしています。R18作品ですが(こればっかりはしょうがない)、幅広い人たち、特に女性の方々に観て欲しい気持ちでいっぱいです。「娼年」は女性の欲望を全肯定する物語です。公開をどうぞご期待ください!
映画『娼年』は2018年春に全国公開
【CREDIT】
主演:松坂桃李
脚本・監督:三浦大輔
原作:石田衣良「娼年」(集英社文庫刊)
公式サイト:http://shonen-movie.com/
(C)石田衣良/集英社 2017映画『娼年』製作委員会