将棋界に奇跡をもたらした異色の棋士・瀬川晶司五段の自伝的小説を松田龍平主演で映画化した『泣き虫しょったんの奇跡』が2018年秋に公開される。この度、新たに妻夫木聡、永山絢斗らの出演が発表された。
本作は「26歳の誕生日を迎えるまでに四段昇格できないものは退会」という新進棋士奨励会の規定により、26歳にして人生の目標を失い社会の荒波に放り出されてしまう“しょったん”こと瀬川晶司の実話。幼い頃から将棋一筋で生きてきた彼が、周囲に支えられながら再び夢を実現させるためにひたむきに挑戦していくさまを描く。
松田龍平扮する晶司と共に四段昇格を目指し苦楽を共にする仲間の一人・新藤和正役に永山絢斗、若さゆえにやんちゃで生意気な態度を取り、新藤らとぶつかることもある奨励会員・村田康平役に染谷将太、晶司の小学生時代に多大な影響を与えた担任教師・鹿島澤佳子役に松たか子が扮するほか、野田洋次郎、駒木根隆介、渋川清彦、新井浩文、早乙女太一、妻夫木聡、イッセー尾形、小林薫、美保純、國村隼らが共演する。
原作者で主人公のモデルである瀬川晶司本人は、本作のキャスティングについて「大好きな人ばかり出てくる作品」と絶賛している。
妻夫木聡 コメント
豊田監督にオファーを頂けたことが何より嬉しかったです。また、原作の瀬川さんと同じ高校ということも、勝手ながら運命的なものを感じていました。
次第に精神が病んでいく役柄だったのですが、豊田監督の繊細な演出が印象的でした。人物の心理や情景をとても細かくみてらっしゃるんだなぁと実感しました。あと、僕は出演者の中でたぶん一番将棋が下手でした。染谷くんと将棋最弱王決定戦なるものをやったのですが決着がつかなかったので今度じゃんけんしておきます。
永山絢斗 コメント
豊田監督が「将棋」の映画を撮ると聞いてこの上なく高揚したのを覚えています。自分は幸福者だなぁと思えた日々でしたし、大好きな作品になりました。
染谷将太 コメント
中学の時から憧れていた豊田さんの世界。そこに招き入れて下さったことに感謝しています。そして、こんなに将棋映画に関われることに驚きです。
黙々と撮影を進めると同時に、皆さん黙々と将棋を指し続けていました。自分はいっこうに強くなれませんでした。
松たか子 コメント
「ナイン・ソウルズ」に1シーンだけ出演して以来、豊田監督の新作に再び声をかけていただき、断る理由は何もなく、出演される「おとな」の皆さんとは全く出会わない役柄でしたが、でも出会えていることを信じて演じたつもりです。現場では、瀬川さんもいらっしゃったので、ご本人の前で、影響を与えた先生でいるのは、とても緊張しましたが、しょったんはもちろん、生徒のみんなと目線をあわせてあげられたら、と思っていました。かかわった全ての人が熱い想いで作ったこの映画の成功を、心から祈っています。
映画『泣き虫しょったんの奇跡』は2018年秋に公開