2014年・第27回東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞とWOWOW賞をW受賞したロシア映画『草原の実験』が、9月よりシアター・イメージフォーラムほかにて劇場公開されることが決定。それに合わせて、ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。
『草原の実験』は、『ブレスト要塞大攻防戦』(2010)がロシア国内で高い評価を受けた新鋭アレクサンドル・コットが、旧ソ連で実際に起きた出来事にインスパイアされて作り上げた、来るべき未来を予感させる異色のファンタジー映画。時代と場所を特定せずに描かれる本作は、広大な大草原で暮らす父娘の素朴な生活と、その美しい娘に恋をするふたりの少年の淡い恋を、一切のセリフを排し、鮮烈な映像美で饒舌に描きだす。
本作は、2014年・第27回東京国際映画祭コンペティション部門で上映され、計算し尽くされた画面設計に目を奪われるヴィジュアルセンスや無垢な少女の透き通るような美しさ、そして衝撃のラストが話題を呼び、最優秀芸術貢献賞とWOWOW賞の2部門を受賞。同じロシア人監督のアンドレイ・タルコフスキーの『サクリファイス』をも想起させるようなSF映画の要素も盛り込みながら、人間の日々の営みを見つめる温かい眼差しも高く評価された。
【Story】広大な緑豊かな大草原。一本の大樹に面した小さな家で父親と暮らしている少女は、毎朝、どこかへと働きに出かける父親を見送ってはその帰りを待つ日々を送っていた。そんなある日、地元の少年と、どこからかやってきた金髪の少年は、その美しい彼女に恋をする。3人のほのかな三角関係と、繰り返される穏やかな生活のはささやかな幸せに、やがて暗い影が差してくる……。
映画『草原の実験』は、9月よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
監督/脚本:アレクサンドル・コット『ブレスト要塞大攻防戦』
製作:イーゴリ・トルスツノフ『ガガーリン 世界を変えた108分』
出演:エレーナ・アン/ダニーラ・ラッソマーヒン/カリーム・パカチャコーフ/ナリンマン・ベクブラートフーアレシェフ
2014年/ロシア/96分/カラー/シネスコ/原題:ISPYTANIE
配給:ミッドシップ
(C)Igor Tolstunov’s Film Production Company