映画『家族のはなし』舞台挨拶付き親子特別試写会が13日、都内・スペースFS汐留にて行われ、岡田将生、時任三郎、田中レイが登壇した。
鉄拳のパラパラ漫画を原作とする本作は、“お父さんが大好きだった僕”に出会える切なくも心温まるストーリー。葛藤し成長していく息子を不器用ながらもじっと見守る拓也(岡田将生)の父親・小林徹役に時任三郎、父と息子を見守る優しい母親・小林愛子役に財前直見、拓也に時には厳しく時には優しく隣で助言をする地元の同級生・明日香役に成海璃子が扮するほか、金子大地、佐藤寛太、水田信二(和牛)、渡辺憲吉らが共演する。
主演を務めた岡田が「どうだったでしょうか?」と満席の客席に問いかけると、大きな拍手が沸き起こった。「僕自身、鉄拳さんのパラパラ漫画を初めて読ませていただいた時に、温かい気持ちになって、観ていただいたお客さんにもそんな気持ちになっていただきたいと思ったので(大きな拍手)嬉しいです!」と挨拶。時任も会場を見渡しながら「今回は親子試写会ということで、とても温かい空気に包まれていますね」と続けた。
岡田が演じた主人公・拓也は、常に苛立ちを隠さない青年だが「20代前半はいろんな壁にぶち当たってましたし、僕自身もどこにもぶつけられない苛立ちというのはあった」と、共感しながら演じたようで、自身の反抗期については、「ありました、ありました、反抗しました!」と答えると会場からは笑いが起こった。
「“ありがとう”や“ただいま“が思春期だと素直に言えない。その延長で母親と話さなくなった時期もあった。父が間に入ってくれて僕の反抗期は半年くらいで終わりました」とエピソードを披露すると、時任も「素直になれないよな」と理解を示していた。
時任は岡田のお父さんを演じ、「とにかく拓也を見守ってましたね」と、息子を怒るでもなしに常に優しく見守るスタンスを通すが、実生活でもあれこれ言わずに「どちらかというと見守るタイプです」と明かした。
岡田は時任との共演に「立ち振る舞いなど尊敬しますし、現場でも優しくしてくれていることで、僕も演じる上でとてもありがたかった」と感謝を伝えると、時任も「僕も同じで、反抗されればされるほど、見守る父親になっていけた。お互いいい影響を与えながら撮影を進められた」と微笑んだ。ちょうどオリンピック時期だったこともあり、「(役柄上)ギスギスした間柄でしたが、親子仲良く羽生君をTVで見てました」という撮影中のエピソードに笑いが起こった。
そして拓也の子供時代を演じた田中レイ君が映画にちなんで、かごいっぱいのリンゴをもってサプライズ登場。会場は完成と共に温かい空気に包まれた。レイ君に目線を合わせた岡田が「楽しく過ごせたよね!」と撮影を振り返り、レイ君に「僕の年齢、何歳に見えるんだっけ?」と質問すると、レイ君は「19才」と答え、岡田は「まだ高校生役できる!」と笑顔。それを見ていただいた時任にはなんと「15才」と答え、時任も「ありがとう!」と満面の笑みだった。こうしてにぎやかでありながらも、終始温かい空気に包まれたまま親子試写会は幕を閉じた。
映画『家族のはなし』は11月23日(金・祝)よりイオンシネマほか全国公開
(C)「家族のはなし」製作委員会