マーベル・スタジオが、アジア系スーパーヒーロー「シャン・チー」を主人公とする映画化を決定したとDeadlineなどが報じた。
マーベルにとってアジア系のスーパーヒーローが主人公となる映画を制作するのは、今回が初。シャン・チーがマーベル・コミックスに初登場したのは1973年のことで、“マスター・オブ・カンフー”の異名を持つシャン・チーは、ブルース・リー主演のカンフー映画『燃えよドラゴン』にインスパイアされて登場したアジア系のスーパーヒーローだ。
幼少期からカンフーを体得すべく“国際主義者”の父から育てられたシャン・チーだったが、父親が国際的犯罪組織のリーダーであることを知ったことから、家族と縁を切り、自身の力を悪を倒すために使うことを誓う。
本作の脚本を執筆するのは、中国系アメリカ人のデイヴ・カラーハン。マーベルは、すでにアジア系の俳優やアジア系アメリカ人の監督候補を探しているとのことで、Deadlineによれば、『ブラックパンサー』でアフリカンアメリカンのスタッフやキャストが成し遂げたことを、アジア系とアジア系アメリカ人でも実現したいと考えているようだ。
2008年の『アイアンマン』の公開以降、10年以上に渡って大成功を収めてきたマーベルは、シリーズがフェイズ4という段階に入る中で、民族的多様性にも重きをおき、より肌の色や異なる文化やバックグラウンドを持つキャストやスタッフを起用していこうという意図を垣間見ることができる。
なお、本作の脚本を担当することになったデイヴ・カラーハンは、これまでにもパティ・ジェンキンス、ジェフ・ジョーンズとともに『ワンダーウーマン 1984』の脚本を共同執筆し、注目のアニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』続編の脚本も執筆中。『ゾンビランド2』の初期のドラフトに取り組んだほか、『エクスペンダブルズ』シリーズ、『GODZILLA ゴジラ』などの大作に脚本家として参加するなど十分な実績がある脚本家だ。