映画史においてスーパーヒーロー年ともいわれる2016年。WIREDによれば全体の予算の27.6%がスーパーヒーロー映画にかかったことになるという。それではどのようにしてスーパーヒーロー映画が昨今のトレンドになったのかをWIRED公開のストップモーションアニメーションから見てみよう。
スーパーヒーロー映画の最初のヒットは、1978年公開のリチャード・ドナー監督、クリストファー・リーヴ主演の『スーパーマン』だ。当時のコミック原作に対するネガティブなイメージを覆し、社会現象を生み出し、アメリカでの年間興行収入第1位の記録をしたのである。このDCコミックスの『スーパーマン』の成功がスーパーヒーロー映画というジャンルを切り開いたのだ。
だが、コミック原作のスーパーヒーロー映画が必ずしも大ヒットを記録したわけではない。マーベルの最初の映画はジョージ・ルーカスがプロデューサーとして指揮を執ったウィラード・ハイク監督の『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』(1986年)だが、批評的にも興行的にも大失敗をしてしまった。
さらにマーベルは破産に陥り、『ブレイド』をニュー・ライン・シネマ、『X-メン』を20世紀フォックスに、そして『スパイダーマン』をSONY(コロンビア映画)に権利を売り出さなくてはいけなくなってしまったのだ。しかし、これらの映画が成功したことによってマーベルは映画史上、興行的に最も成功したフランチャイズへと変身を遂げたのである。
2016年はもちろん、2017年以降も話題のスーパーヒーロー映画が続々公開される。今後もスーパーヒーロー(あるいはアンチヒーロー)たちの銀幕での活躍に期待したい。