映画『天気の子』大ヒット御礼舞台挨拶が29日、都内・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、監督の新海誠をはじめ、醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、小栗旬が登壇した。
前作『君の名は。』(2016年)から約3年ぶりとなる新海誠監督の新作『天気の子』は、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語。東京にやってきた家出少年・帆高が出会った、不思議な力を持つ少女・陽菜。ふたりの恋の物語は、美しく、切なく、新たな時代を迎えるあらゆる世代、そして全世界へのメッセージとして描かれる。
帆高役を醍醐虎汰朗が、陽菜役を森七菜がそれぞれ演じるほか、小栗旬、本田翼、吉柳咲良、倍賞千恵子、平泉成、梶裕貴らが声優キャストに名を連ねる。
公開から11日目となる7月29日(月)の時点で、観客動員数300万人、興行収入は40億円を突破(※興行通信社調べ)。原作小説「小説 天気の子」オリコン週間文庫ランキング第1位、RADWIMPS主題歌「愛にできることはまだあるかい」&アルバム「天気の子」もオリコン週間デジタルランキングで第1位を獲得。さらに、第44回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門に出品が決定。全世界140の国と地域での配給も決定しており、8月8日(木)の香港公開を皮切りに、続々と世界中で公開を迎える。
夏らしい浴衣姿で登場した監督・キャストの面々。会場が黄色い歓声に包まれる中、映画の大ヒットに新海監督は「皆さんいろんな感想をつぶやいてくださっていて、こうやって広がっていけばいいなぁと思っています。本当に皆さんのおかげです。ありがとうございます」と喜びをあらわに。醍醐は「半年間、魂を込めて作った作品。一人でも多くのお客様に何か心に刺さっていたら嬉しいです。すごく幸せです!」とコメント。森も「本当に嬉しいです。やっぱり新海さんの力は素晴らしいんだなと改めて思います」と笑顔を浮かべた。
周囲からの反響お聞かれた本田は「友達は映画を観て大好きになって、小説も買ってました!」と明かす。小栗も「高校の同級生から『今までの(小栗が携わった)声優作品で一番良かった』と言ってくれました。良かったです!」とコメントした。印象的な台詞を聞かれると、「大人になると優先順位をなかなか変えられなくなるっていう台詞は、この作品の肝にもなっているのかなと思うので、言えたことは非常に嬉しいですね」と吐露。新海監督は「自分の書いた台詞ですが、小栗さんが言うと良い響き方をするなと思います。かっこいい!」と太鼓判を押した。
また、劇中での印象的な台詞について醍醐は、クライマックスでのワンシーンをあげる。新海監督は「ほんとに声が枯れるまですごく叫んで、その姿に僕は胸を打たれました。醍醐くんにやってもらえてよかった」と絶賛した。
「夏休みにやりたいこと」を聞かれた新海監督は、「次の映画のことを考え始めたい。早く作らないと、また3年後に観ていただけるかわからないので。(構想は)まだゼロです。これから頑張ります!」と早くも次回作に意気込み。一方で小栗は「いつも夏休みを取っているので、そんなにやりたいことはないのかもしれない(笑)スイカ割り…とかしたいですね(笑)」とはにかんでいた。
イベントでは、「新海監督は〇〇だ!」とのお題にキャスト陣がフリップで答えるコーナーが。醍醐が「超マイナスイオン系お父さんだ」と答えると、新海監督は「昨日、『秒速5センチメートル観てます!』ってLINEでくれて、だんだん神木くん(神木隆之介)みたくなってきてる(笑)」と笑みをこぼす。
続けて、森は「ドSだ」と言い、アフレコ現場で他のキャラクターの代役を何度も任せられたことに「完璧に応えたくて。それが毎日楽しくて…そういう私はドMなのでしょうか(笑)」とコメント。新海監督は「七菜ちゃんが全部台本を記憶しているのをわかっていたのでお願いしていました。ドSに振舞ってみました(笑)」と信頼していたことを明かした。
一方、小栗は「新海監督は抜群だ」と発表し、「醍醐くんも言っていたように、新海監督はいつ会っても穏やかで気持ちのいい人。ビデオコンテに監督の声が入っているんですが、(小栗演じる)須賀圭介に関しては、監督の声がほぼ出来上がっていたので『声優やればいいのに』と思うほどだった」とビデオコンテの完成度に驚いた様子だった。
新海監督は「現場では飄々としていて何をお願いしてもスラッとできてしまう、それこそ抜群だなと憧れの目で見ていました。でも、(小栗と)初めて一緒に飲んだ時に、『ビデオコンテを何度も聞いて猛練習したんだ』」と。(アフレコが)終わってから、公開初日を迎えてからそのお話を聞いて、なんて素敵な人なんだと思いました。感激しましたね」と、小栗の努力が垣間見れるエピソードを披露し、会場を沸かせた。
映画『天気の子』は全国東宝系にて公開中
(C)2019「天気の子」製作委員会