映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』完成披露イベントが26日、都内・丸の内TOEIにて行われ、キャストの笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、主題歌を歌うK、監督の平山秀幸が登壇した。
帚木蓬生の原作を『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』の平山秀幸監督・脚本により映画化。死刑囚でありながら、刑の執行が失敗し今は精神科病棟にいる秀丸役に笑福亭鶴瓶、秀丸と心を通わせる患者・チュウさん役に綾野剛、父親からDVを受け精神科病院に入院する女子高生・由紀役に小松菜奈が扮する。
『ディア・ドクター』以来10年ぶりの主演となった笑福亭鶴瓶。映画の完成・初お披露目に「1月に7キロ痩せて撮影に入りました。ほんま今考えると、やってよかったなと。このメンバーでやりきったことをほんま嬉しく思います」と感慨深い様子。綾野も「とても大切に大切に作った作品」、小松も「役が苦しく葛藤する日々でしたが、皆さんと愛おしい時間を過ごせて濃い1ヶ月間でした」と続けた。
レギュラー番組8本と多忙なスケジュールの中で役を引き受けた笑福亭鶴瓶。オファーの際、平山監督から手紙をもらたことを明かし、「『出たろ』」と笑み。綾野は「鶴瓶さんとは10年ほど前に共演させていただいたのですが、今回がっつりやらせていただけるとのことで。一緒の時間を過ごしたいと。小松さんとも共演してみたい想いだったので(オファーを受けました)」とコメントした。
父親からDVを受け精神科病院に入院する女子高生という難役に挑んだ小松。「平山監督とは初めてご一緒させていただいたのですが、ずっと寄り添ってくださって…辛い役ではあったのですが親身に話を聞いてくださったり、撮影で涙が止まらなくなった時に監督が手ぬぐいをポケットから出してくださったのがすごい嬉しかった。信頼している監督で助けられた部分がたくさんありました」と撮影を振り返る。笑福亭鶴瓶「号泣してましたから」、綾野「美しい純真な涙でした」と小松の熱演ぶりをうかがわせた。
かねてより笑福亭鶴瓶と親交のある綾野は、本作での共演に「いつも仲良くさせていただいているので、改めて(俳優として向き合った時に)どうなるのかなと楽しみもあり不安もありました。役同士の関係性が、鶴瓶さんと僕の関係性も踏襲しているのではないかなと思うことがありました。鶴瓶さんとだからこそできたことがたくさんありました」と明かした。笑福亭鶴瓶は「お母ちゃんと一緒にいるみたい!」と綾野の気遣いぶりを告白すると、綾野は「料理を取り分けるくらいしますよ!鶴瓶さんの前だとみんな気を使うので僕がサッサッとやるんです。そういうアフターフォローですやん(笑)」と照れ笑いを浮かべていた。
イベントでは、Kが主題歌「光るソラ蒼く」を生披露。笑福亭鶴瓶は「撮影をしていた当時を思い出しました。ほんま、俺ええ仕事したな」と感謝の気持ちを綴る。綾野も「大切に大切に、一言一言紡いでくださる姿は…もうたまらないですね。本当に感謝です」、小松も「本当に贅沢。心にドシンとくる歌声で本当に素敵でした」と感無量の表情を浮かべていた。
映画『閉鎖病棟―それぞれの朝―』は11月1日(金)より全国公開
(C)2019「閉鎖病棟」製作委員会