東京国際映画祭の特別招待作品『黄金のアデーレ 名画の帰還』の上映に合わせ、主演のヘレン・ミレンが『REDリターンズ』以来、約2年ぶりに来日。今回が初来日となるサイモン・カーティス監督とともに、映画祭のオープニングレッドカーペットに登場した。
先日イギリスのミラー紙で“最も影響力のある女性NO.1”に選ばれ、抜群のファッションセンスでも話題を集めるヘレン・ミレンは、Badgley Mischkaの胸元が大胆に開いたドレスに、きらびやかなブシュロンのイヤリングをあしらった姿で、沢山のファンで埋め尽くされたカーペットを悠々闊歩。日本でのプレミアをとても楽しみにしていたという彼女は、集まった多くのファンに対し、サインや写真まで一緒にとり、終始チャーミングな笑顔で対応していた。
映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』では、クリムトが描いた伯母アデーレの肖像画、通称「黄金のアデーレ」を取り戻す為、オーストリア政府を訴えた実在の女性マリア・アルトマンを、確固たる信念を持ち、常に明るく前向きでジョークを欠かさないキュートな姿で見事に演じ切っているヘレン・ミレン。
映画について「映画のテーマとなった、名画「黄金のアデーレ」(「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」)は、学生時代部屋にポスターとして飾っていたくらい好きでした。本作は、その名画にまつわる、過去の悲しいテーマを描いてはいるけれど、(サイモン)監督が受け入れやすく、とても軽いタッチも描いてくれているので、そうしたコメディの要素も楽しんでもらいたい」と見どころを語った。
一緒に登場したサイモン・カーティス監督(『マリリン 7日間の恋』)も「映画祭を通して、これだけ皆さんが映画を愛していることが感じられて嬉しい。日本に来ることができてとても光栄」と喜びをあらわにした。
最後には流暢な口調で「アリガトウ」と日本語でファンに挨拶。大女優でありながら、最後まで上品かつ丁寧な姿勢を見せるヘレンに対し、会場から温かい拍手が鳴りやまなかった。
『黄金のアデーレ 名画の帰還』【STORY】
アメリカで暮らす82歳のマリア・アルトマンが駆け出し弁護士ランディと共に起こした裁判に、世界が仰天した。訴えた相手は、オーストリア政府。“オーストリアのモナリザ”と呼ばれる、クリムトが描いたマリアの伯母の肖像画「黄金のアデーレ」の返還を求めてのものだった。その名画には、ナチスに運命を翻弄されたマリアと彼女を取り巻く人々の美しい思い出と涙の記憶が詰まっていた――。
11月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
配給:ギャガ
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