映画 『殿、利息でござる!』 宮城先行完成披露プレミア試写会が16日、宮城・MOVIX利府にて開催され、阿部サダヲ、瑛太、千葉雄大、中村義洋監督ら豪華キャストが出席した。
磯田道史の著作『無私の日本人』の一編、『穀田屋十三郎』を、『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』の中村義洋監督が映画化した本作。今から250年前の江戸中期、仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るために立ち上がった庶民たちの奮闘を描く。
造り酒屋を営むかたわら、宿場町の行く末を心から憂える、実在した主人公・穀田屋十三郎(こくだや・じゅうざぶろう)役に阿部サダヲ。町一番の知恵者である茶師・菅原屋篤平治(すがわらや・とくへいじ)に瑛太。十三郎の弟で、吉岡宿一の大店・造り酒屋の浅野屋の主・浅野屋甚内(あさのや・じんない)を妻夫木聡が演じる。
銭(ゼニ)色になぞらえた“ゴールドカーペット” でセレモニーを敢行したキャスト陣。主演の阿部は「本作のイベントを、舞台である宮城から始めることができて嬉しい。宮城県の実話を基にした映画なので、宮城の皆さんに一番最初に見ていただけることは嬉しいです」と喜びのあいさつ。
本作が250年前に宮城の小さな町で起こった実話ということに「こんなにかっこいい人たちが実在したんだ…と思いましたね。今日は穀田屋十三郎さんの末裔がご覧になっていただいているとのことで緊張しております(笑)この映画は“慎み”という日本の良いところがたくさん出ていて、宮城って素敵なところだなと思いました」としみじみ。
瑛太は「去年の夏に撮影して、大変な部分もありましたが無事完成して、みなさんにお届けできることを心から嬉しく思っております」とコメント。また「演じさせていただいた菅原屋篤平治さんのお墓が宮城県大和町にあり、挨拶しに行ったんですけど、『自由にやってください』と言っていただけている気がしました」と感慨深く語った。
宮城が地元であり、町をまとめる大肝煎・千坂仲内を演じた千葉は「地元である宮城で、こんなにも暖かく迎えくださってすごく嬉しい」と地元凱旋に笑顔をみせ、「宮城出身なのに、こんな話があることを知らなかった。映画を通して知っていただければと思います」とコメントした。
本作の映画で脚本も手がけた中村監督は、演出などで苦労した点やエピソードなどを聞かれ「表情にこだわって撮影した。お金を出資した9人の方々だけじゃなくって、みんなの表情を大事に撮りました」と撮影を振り返った。最後に阿部は「幅広く、親子三代見て楽しんでいただける作品だと思います。たくさんの方々に見ていただきたいので、見終わって良かったなぁと思ったら、宮城の方々に伝えてください」と締めくくった。
映画『殿、利息でござる!』は5月14日より全国ロードショー
原作:磯田道史『無私の日本人』所収「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
監督:中村義洋
出演:阿部サダヲ/瑛太/妻夫木聡/竹内結子/松田龍平 他
配給:松竹 公式HP:www.tono-gozaru.jp
©2016「殿、利息でござる!」製作委員会