映画『殿、利息でござる!』大阪舞台挨拶が昨日8日、大阪ステーションシティシネマにて行われた。この日、阿部サダヲ、 重岡大毅 (ジャニーズWEST)、中村義洋監督ら豪華キャストが出席した。
磯田道史の著作『無私の日本人』の一編、『穀田屋十三郎』を、『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』の中村義洋監督が映画化した本作。今から250年前の江戸中期、仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るために立ち上がった庶民たちの奮闘を描く。
ビンボーな庶民が年貢に苦しむ町を救うため、千両(3億円相当)を集めて殿様に貸し付けて利息を取ろうとする、実話に基づく本作のストーリー。自らのことより他人のことを優先する役柄を演じた阿部は「穀田屋十三郎はとにかく必死な男で、町を救おうということだけを考えて動くんですね。ひょっとすると周りからすると迷惑なんじゃないか、ってくらい必死なんですね。その必死感を出して演じました」とコメント。阿部とは『奇跡のリンゴ』以来のタッグとなった中村監督は「あまり指示は出しませんでしたね。映画を見ていただいたらわかるんですが、阿部さんは目力がすごくて、“表情”というよりは“形相”に近いんですね。そこをもっと活かそうと少し指示を出したくらいで、ほとんど何も言ってないですね」と称賛。
一方、阿部扮する穀田屋十三郎の息子・音右衛門を演じた重岡は「(阿部に向き直り)ご無沙汰しております!お世話になってます!現場にいたときは楽しくお話しさせていただきました。十三郎の娘の加代役は(元)AKB48の岩田華怜さんでしたので、三人で家族のような会話を仲良くやっておりました」と阿部に最敬礼。阿部は「息子はジャニーズで娘はAKB(撮影当時)ですからね。すごい父ですけど、当人はグループ魂ですからね。とんでもない家庭ですよ」と笑いをとった。
また、本作のイベントに初登壇となった重岡。「いままでにも試写会に登壇、という経験はあるんですけど、ジャニーズの方と共演という形ばかりでして。こうしてジャニーズではない俳優さんや監督さんと登壇させていただくのは全くの初めてなんです」と喜びを明かし、「楽しいです!」とにっこり。阿部は「いや本当にいい息子ですよ。この間僕が出演していた舞台の公演が大阪であったんですけど、その隣の大阪城ホールでジャニーズWESTさんの公演があったんですね。隣の公演はまぁものすごくお客さん入ってるなぁ、と。いい息子ですね、こんなお客さんを呼べる息子は(笑)」とコメントし、会場は笑いの渦に包まれていた。
映画『殿、利息でござる!』は5月14日より全国ロードショー
【CREDIT】
原作:磯田道史『無私の日本人』所収「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
監督:中村義洋
出演:阿部サダヲ/瑛太/妻夫木聡/竹内結子/松田龍平 他
配給:松竹 公式HP:www.tono-gozaru.jp
©2016「殿、利息でござる!」製作委員会