『ディストラクション・ベイビーズ』菅田将暉、柳楽優弥の狂気っぷりを絶賛「お芝居で恐い人はすごい」

2016年4月21日

映画『ディストラクション・ベイビーズ』完成披露舞台挨拶が21日、都内・テアトル新宿にて行われた。この日、主演の柳楽優弥をはじめ、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、真利子哲也監督ら豪華キャストが出席した。

国内外から圧倒的注目を浴びる新鋭・真利子哲也監督の商業デビュー作にあたる本作は、愛媛県松山市西部の小さな港町を舞台に、通行人をターゲットにする無差別暴行、車の強奪など犯罪がエスコートしていく若者と、それを追う若者の狂気と欲望を描く群像劇。

無差別暴行を繰り返す主人公・泰良を演じた柳楽は、以前から『参加していなかったら嫉妬していた作品』『世代交代として位置付けできる作品』とコメントしており、「仕上がり観た時に、自分が参加していなかったら悔しいと思うような作品だった」と語り、実力派若手俳優が揃う本作を「世代交代です！」と豪語。菅田らと肩を組み、会場を沸かせた。

柳楽扮する泰良に触発されるように凶行を繰り返す裕也を演じた菅田は、柳楽との共演を「本当に恐かった。お芝居ってわかっているのに恐い人ってほんとにすごい」と絶賛し、「世代もそんなに変わらないのに、イメージ以上に大きい人でした。ここで『世代交代！』って言えるのは僕らにとってありがたい存在だと思います」と笑顔。

また、劇中で小松に「手を挙げるシーンがある」と語り、「殴っているように見えればいいんです、女性なので。でも自ら『当ててください』って言われて、思いっきり叩きました」とバイオレンスなシーンを振り返った。小松は「痛かったです！」とそのシーンを振り返り、危険な遊びに巻き込まれる那奈を演じて「初めて髪の毛を染めさせてもらった。別の人を演じるっていう気合いにもなりましたし、現場でも撮影中でも孤独感や恐怖心を感じながら撮影に挑みました。今までとは違う新しい顔を撮ってもらえたので、この作品に関われてよかったです」と女優魂をみせた。

イベントでは、本作の持つ「狂気」を象徴するかのような“誓いのナックル”と題して、柳楽らが拳を押し付ける型取りが行われた。最後に柳楽は「バイオレンスで暴力シンは確かに多いんですが、それを肯定しているような映画ではない。もちろん好き嫌いはあるかと思いますが、劇場公開されることに深いメッセージがあると思います。考えさせられる映画を『おもしれぇじゃん』と思って観ていただけたら」とアピールした。