「ヒミズ」の人気漫画家・古谷実による衝撃の問題作を実写映画化した『ヒメアノ〜ル』が5月28日より全国公開される。この度、イタリア・ウディネにて開催中の第18回ウディネ・ファーイースト映画祭で、4月25日に行われたワールド・プレミア上映に主演の森田剛と吉田恵輔監督が参加した。
漫画家・古谷実の同名作品を実写映画化した本作は、恋の悩みや将来への不安を抱えた若者のありふれた日常をコミカルに描いた前半から一転、後半は無機質な連続殺人事件が日常へ浸食する戦慄のサスペンス。ヒメアノ〜ルとは、強者の餌となる弱者を意味する。
第18回ウディネ・ファーイースト映画祭のコンペティション部門に正式選出された本作。上映を待ち望んだ現地の人々が長蛇の列をなし、地元イタリアだけでなく、ヨーロッパや南米からも本作のワールド・プレミア上映を待ち望んで来場。満席となった会場1200人の観客から温かい拍手が注がれる中、緊張した様子で上映前の舞台挨拶に登壇した森田は「今回、海外のこういった形で、映画祭に参加することが初めての経験ですが、ウディネに来ることができ光栄です。また、このタイミングで吉田監督に出会えたことも、すばらしい出会いだと思っています」と喜びを明かす。
上映後には、嵐のような拍手喝采が巻き起こり、本映画祭に参加していた大林宣彦監督は、森田と吉田監督のウディネ入りを誉め称え、若き才能を賞賛。本映画祭の代表者は「この作品の緩急の効いたストーリー展開は、ヒリヒリと観客をしめつけ、最後は憐れみさえも感じる映画」とコメントを残し、フェスティバルアンバサダーも「ライトコメディからダークドラマへの急展開。心構えなしには観られない怪作の誕生だ」と絶賛した。
会場の好反応に吉田監督は「予想外のところで笑ってくれたり、ビックリするくらいのリアクションの大きさで、ウディネのお客様と一緒に作品を観賞できて良かったです。これからも海外の映画祭にいって、ドンドン刺激を入れていきたいと思っています」と意気込み、森田も「映画祭と言うものにはご縁がないだろうと思っていましたが、今後もタイミングがあえば是非参加したいです!」と意欲を見せていた。
映画『ヒメアノ〜ル』は5月28日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国公開
【CREDIT】
原作:古谷 実「ヒメアノ~ル」(ヤングマガジンKC所載)
監督・脚本:吉田恵輔
出演: 森田剛 /濱田岳/佐津川愛美/ムロツヨシ
配給:日活 公式サイト:www.himeanole-movie.com
©2016「ヒメアノ〜ル」製作委員会