日本・ベルギー友好150週年記念映画にあたる『神様メール』が5月27日より公開される。この度、本作の公開直前トークイベントが25日、都内にて開催され、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子、女装パフォーマーのブルボンヌが出席した。
本作は、神様がパソコンでいたずらに人間の運命をコントロールしているブリュッセルを舞台に、神様の娘・エアが人間に「余命を知らせる」“神様メール”を送ったことをきっかけに起こる奇想天外な痛快コメディ。
辛酸なめ子は、本作を鑑賞して「この映画を観た時には、ブラックな感じが“裏アメリ”というか、法則とかも面白かったですし、少女もかわいいですし、神様に対して常日頃不満を抱いたのが、溜飲が下がったというか、そういう下剋上的な面白さが良かったです。神様対しては案外自由に特にクレームもつかずにいけるものなんですね」とコメント。
ブルボンヌは「映画の中のひとつひとつの細かいネタがおかしいと思って、カトリーヌ・ドヌーヴよ。ゴリラのカップルって最高じゃない?」と奇抜な設定に興奮しきり。「カトちゃん(ドヌーヴ)は喜んだはずよ!ああいう大女優とかってゴリラとか好きなのよ。一人ひとりの奇跡がこんな形で映像化されて、こんな設定でいいんだっていうのもいいね。しょうもない奇跡やしょうもない登場人物なのもいいですよね、生々しさが」と語った。
また、神様から余命宣告を告げられた人間たちのストーリーに、辛酸なめ子は「余命ものの映画とかはみんな泣かせる方向にいくのに、この映画は笑わせる方向にいってるからいいですね。ただの余命ものだとずるいな、っていう映画が多いので。それに、お母さんが矢野顕子に似てます(笑)。お母さんが最後に起こす奇跡も良かったです」と解説した。
イベントでは、ブルボンヌから「もしなめ子さんに余命を知らせるメールが届いたらどうしますか?」という質問も。辛酸なめ子は「その年数にもよるんですけど、タクシーに乗りまくりますかね(笑)。自分が死ぬときの貯金額が分からないので、いまはタクシーに乗るのも躊躇してます。貧乏性なので、タクシーに乗れないんですよ。でももし余命が算出されて、結構短かったらタクシーに乗ったり贅沢がしたいですね」と独特な回答をし、会場からは笑いが起きた。続けて、ブルボンヌも「まさしく時間によるんだよね。すぐに思いつくのは周りのイケメンを手当たり次第に襲おうかなとかベタなことだけど。映画だと性風俗に日割りで行こうとする人もいたから、それと発想は一緒かな」と女装パフォーマーならではの回答で、笑いをとった。
映画『神様メール』は5月27日(金)よりTOHOシネマズシャンテ他全国公開
【CREDIT】
監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル
出演:ピリ・グロワーヌ/カトリーヌ・ドヌーヴ/ブノワ・ポールヴールド/フランソワ・ダミアン/ヨランド・モロー
配給:アスミック・エース【PG12】
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