映画『ヒメアノ〜ル』初日舞台挨拶が28日、都内・TOHOシネマズ六本木にて行われた。この日、主演の森田剛をはじめ、濱田岳、ムロツヨシ、佐津川愛美、吉田恵輔監督が出席した。
漫画家・古谷実の同名作品を実写映画化した本作は、恋の悩みや将来への不安を抱えた若者のありふれた日常をコミカルに描いた前半から一転、後半は無機質な連続殺人事件が日常へ浸食する戦慄のサスペンス。ヒメアノ〜ルとは、強者の餌となる弱者を意味する。
本作が単独初主演となった森田。「映画のキャンペーンでいろいろやらせてもらったり、先日のイタリア映画祭も初めてですし、『いいなぁ映画』と思いました」と初めてづくしの経験を振り返った。続けて「自信持って『観てください！』と言える作品になった。観た後にいろんな角度から、いろんな感情が湧く映画だと思うので、たくさんの方に楽しんでもらえたら」とアピール。また、「緊張の連続でした。『森田』っていうキャラクターが恐い人だから、現場も緊張感で溢れてましたね。撮影が進むたびに、どんどん猫背になって重い気持ちになっていく」と初主演のプレッシャーを明かし、「（それを癒すために）現場近くのペットショップに行って癒されてました」と笑顔を見せた。
一方、本作で佐津川とラブシーンに挑戦した濱田は「今まで服を着たまんまっていうのはあったんです。でも裸ん坊になって挑むのは初めてでした」と語り、「バスローブ一枚になってスタッフさんたちに囲まれてすごい緊張もしたし、ドキドキもした」と吐露。するとムロツヨシが「僕やったことないからさ、緊張すんの？AV男優さんみたいに待ってんでしょ」と興味津々。濱田は「それよりも佐津川さんの方が男気があった。俺の方が恥ずかしがってたもん（笑）声撮りが特に恥ずかしかった」と赤面していた。
森田にターゲットにされ、命を狙われるヒロインを演じた佐津川は、濱田とのラブシーンを「なるべくいい角度で、セクシーに映れたらいいなと思いながら演じてました。密かに研究したりして」と明かし、「女性のスタッフさんに『エロかったよ！』って言ってもらえたのがすごく嬉しかったですね」とにっこり。
岡田のキモすぎる先輩・安藤役のムロツヨシは「見ての通り、男のキャストが全員チビということで、日本映画至上こんなにチビが揃うことはありませんよ〜！映画でチビ達が頑張ってたでしょう！」と会場を沸かせ、「（銃で）打たれるのが初めてだった。弾着をするのも初めてで」と語る。「弾着をつける場所がティンコにしたのは初めてで、着けるプロの人も『さすがにここに着けるのは初めて、どうなるかわからない』って（笑）。痛がり方もわからないし、内側の部分が耐えられるかどうか心配で、『ツヨシ×ガーゼ×ガーゼ×弾着』をしたんだけど怖かった！」と興奮しきりに話し、「いきなり本番で弾着も2個しかないから、森田くんに銃を向けられた瞬間ピクっとしちゃって（笑）。でもちゃんとツヨシは大丈夫でした、無事でした」と過酷な撮影を振り返り、会場も爆笑の渦に包まれていた。
イベントの最後には、イタリア・ウディネ映画祭での評価を受け、6月に中国・上海国際映画祭のパノラマ部門、7月に韓国・プチョン国際ファンタスティック映画祭に正式出品されることが発表された。森田は「愛着もあるし、埋もれてほしくないという思いもあるので、ほんとに嬉しいし、嬉しい」と喜びを明かし、ムロツヨシは「上海行ったことないんだよな〜。20年役者やってま〜す、新しい経験くださ〜い！」とちゃっかりアピールしていた。
映画『ヒメアノ〜ル』はTOHOシネマズ新宿ほか全国公開中
【CREDIT】
原作：古谷 実「ヒメアノ～ル」（ヤングマガジンKC所載）
監督・脚本：吉田恵輔
出演：森田剛／濱田岳／佐津川愛美／ムロツヨシ
配給：日活 公式サイト：www.himeanole-movie.com
©2016「ヒメアノ〜ル」製作委員会
