映画『ヒメアノ〜ル』大ヒット御礼舞台挨拶が11日、都内・TOHOシネマズ六本木にて行われ、映画初主演の森田剛、濱田岳、吉田恵輔監督が出席した。
漫画家・古谷実の同名作品を実写映画化した本作は、恋の悩みや将来への不安を抱えた若者のありふれた日常をコミカルに描いた前半から一転、後半は無機質な連続殺人事件が日常へ浸食する戦慄のサスペンス。ヒメアノ〜ルとは、強者の餌となる弱者を意味する。
上映終了とともに客席にスポットライトが当てられ、森田らがサプライズ登場。観客が沸く中、森田は「皆さんと一緒に映画を視れて、お邪魔させてもらいました」と笑顔で挨拶。イタリア・ウディネ映画祭でも観客と鑑賞したこともあって、「向こうよりは集中して(日本の観客は)観られてましたね。ウディネではゲラゲラ笑ってた」とコメント。
トークでは、事前に集められた質問に答えるコーナーが設けられ、中でも「また森田さんや濱田さんと撮りたいと思いますか」という質問に、吉田監督は「森田くんが一番嫌がりそうな“壁ドン”もの撮りたい。プロポーズの言葉とか森田くんがゾッとするようなセリフを書きたい。10分に一回壁ドンしてもらう(笑)がっくんはあんまり思いつかない、普通な人をやってもらう(笑)」と明かした。森田は「ご一緒できるなら。壁ドンはどうなんだろ。できないなぁ、膝が笑っちゃいそう(笑)でもほんと監督には撮ってほしいです!」と意欲を見せた。
連続殺人事件に巻き込まれる青年・岡田を演じた濱田は「森田さんの狂気、ムロくんの変態っぷり、そして僕のもち肌、いかがでしたでしょうか」と会場を沸かせ、「原作は超えられたか」という質問に「そういう意欲を持ってムロくんと撮影していたんですが、ユカちゃんの友達、あいつが出てきたんです!あれは原作を超えてますね。いとも簡単に超えてきたので、ムロくんと『俺たちはもう叶わねぇ』って。そこから踏ん切りがついて、自分たちのオリジナリティを持ってやろうと思った」と合コンシーンでの一幕に登場するキャラクターに敗北感を味わった様子。「でも漫画は漫画の素敵さがあって、映画は映画の素敵さがある。なので自信を持ってお贈りできる!」と回答した。
一方、衝撃的なラストシーンについて聞かれた吉田監督は「最初は岡田とユカ(佐津川愛美)の2人のシーンを考えてた。一緒に暮らして、新居の家電を買いに行った矢先、テレビで森田くんの逮捕後の映像がブワーッとたくさん流れて、すっごい嫌な感じで終わるってのを考えてた。そうしてたら僕嫌われてたと思う」と構想を明かした。最後に森田が「上映後ということで独特な空気の中、『盛り上がるかな』って心配でした。でのこの映画、自信を持って多くの方に観ていただきたいです」と締めくくった。
映画『ヒメアノ〜ル』はTOHOシネマズ新宿ほか全国公開中
【CREDIT】
原作:古谷 実「ヒメアノ~ル」(ヤングマガジンKC所載)
監督・脚本:吉田恵輔
出演:森田剛/濱田岳/佐津川愛美/ムロツヨシ
配給:日活 公式サイト:www.himeanole-movie.com
©2016「ヒメアノ〜ル」製作委員会