映画『日本で一番悪い奴ら』大ヒット記念イベントが9日、都内・丸の内TOEIにて行われた。先日、ニューヨーク・アジア映画祭でライジング・スター賞を受賞したばかりの綾野剛をはじめ、矢吹春奈、瀧内公美、白石和彌監督が出席した。
本作は、実際に起こった日本警察史上最大の不祥事を描く衝撃作。綾野剛演じる新米刑事・諸星要一が、捜査協力者で“S”と呼ばれる裏社会のスパイとともに悪事に手を染めていく。
6月28日(現地日程)第15回ニューヨーク・アジア映画祭にて、これからの世界的な活躍を期待する俳優に贈られるライジング・スター賞を受賞した綾野。観客からスタンディングオベーションで迎えられ、瀧内から綾野へ、矢吹から白石監督へ花束がプレゼントされた。
綾野は「スタンディングオベーションで迎えてくださり、ありがとうございます!こんなに華やかな舞台挨拶は、“日悪”始まって以来初です!」と感謝を述べ、「白石監督と6月の末から7月の頭にかけてNYに行ってまいりました。街はもちろん、映画祭の中でも非常にパワーをいただけて、本当に素晴らしい環境でした。エンターテインメントの聖地と言われているだけあって、数々の方々がいろんな想いを届けてくださいました。ほんとに、なんかすごかったです!」と充実感をのぞかせた。
白石監督も「日本映画がオープニングを飾ることは初めてで、やっぱ悪いことって世界どこでも通じるんだなと思いましたね。観終わったあと囲まれて、『日本にこんな悪い奴らがいるのか!』『NYも負けてないぞ!』と。NYのコップに観てもらいたいっていう話もされました」と現地での好感触を明かした。続けて「“GO AYANO”として、これから世界に羽ばたいていくんだろうなというのを現地の人もすごい感じていたようで、『早くこっちでも仕事してくれ』とも言ってました」と綾野の海外での活躍に期待を込めた。
NYで観客と一緒に本作を鑑賞した綾野。海外からの反響について聞かれ、「日本の皆さんとは映画を一緒に観ていないので、引き合いに出すことはできませんが、とにかく『こんなところで笑うの!?』ってくらいずっと爆笑で。皆さんが笑うので、僕たちも勝手に爆笑してましたね」と笑顔。「“綾野2016”と呼ばれてる危険なシーンになると、急に笑いがなくなりましたね。それを受けて、人間の本能として持っている部分、国は違えど感覚はすごい近いものがあるんだなと感じました」と語った。
一方、「綾野さん、ライジング・スター賞受賞おめでとうございます!」と祝福した矢吹は「こういう素晴らしい作品に参加させていただけて、自分の人生の宝物だなと思ってます」とコメント。瀧内は周囲からの反響に「母親が電話するたびに『パキスタン!』ってデニス植野さんのマネをするんです!」と嬉しそうに語っていた。
最後に綾野は「この作品の中で起こっていることは、確かに事実ではありますが、どれほど生きている間に瞬間の連続を燃え上がって生きているか、どれだけ熱量を持って生きているかということを、僕はこの作品を通して自分自身が鼓舞された気持ちになりました。この作品で受けた影響を、また次の作品に絶やさず次につなげていきたい」と真摯に語り、本作のタイトルにちなみ、「日本で一番ヤバい映画、お客様も悪い映画」と締めくくった。
映画『日本で一番悪い奴ら』は大ヒット公開中
【CREDIT】
原作:稲葉圭昭「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」(講談社文庫)
監督:白石和彌
出演:綾野剛
/中村獅童/YOUNG DAIS/植野行雄(デニス)/ピエール瀧 ほか
配給:東映・日活 公式HP:www.nichiwaru.com
© 2016「日本で一番悪い奴ら」製作委員会