『BFG』“親日家”マーク・ライランス初来日、友人・野村萬斎のゴジラを称賛「違和感がないはずだ」

2016年8月31日

映画『BFG：ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』ジャパンプレミアが31日、都内・恵比寿ガーデンホールにて行われ、BFG役のマーク・ライランスが初来日。少女ソフィーの日本語吹替え声優を務める本田望結が歓迎した。

スティーブン・スピルバーグ監督最新作は、児童養護施設に暮らす好奇心旺盛な少女ソフィーと、“夢”を作っては夜ごと子供達に届けている心優しい巨人BFGとの奇妙な友情と信頼関係を描くファンタジー。巨人のBFG役には、スピルバーグ監督作『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー賞助演男優賞に輝いたマーク・ライランス。少女ソフィーを「彼女が特別な“何か”を持っているのは一目瞭然だった」と巨匠を唸らせた新鋭ルビー・バーンヒルが演じる。

純白のドレス姿で登場した本田。「My name is Miyu Honda. I’m 12 years old. That voice is Sophie. I’m so happy to meet you.」と流暢な英語で挨拶すると、ライランスは「ありがとうございます！こんばんは、マーク・ライランスです」と日本語で返し、「日本に来れたことを本当に心から嬉しく思うよ。望結ちゃんほどではないけど、自分も小さい頃から日本に行きたくて、日本の文化を経験したいと願っていたんだ。この映画に出演したおかげで来れたことを感謝するよ」と初来日に喜び。「巨人のサイズではなくて申し訳ないね。時には小さな人間でも、大きな影を作ることはできるんだよ」と茶目っ気たっぷりに登場した。

本田との初対面に、ライランスは「なんて可愛いんだ。ヘアスタイルもファッションもとっても素敵だよ」と惚れ惚れ。自身の役どころについて「彼は巨人でずっとひとりぼっちなんだ。菜食主義者で自分のやりたいことが固まってしまっている、年を重ねるごとにありがちだよね。そして、かなり頻繁に混乱している部分もあるんだ」と言及した。

ソフィーの声を演じた本田は「ひとりぼっちだからといって暗いわけではなく、すごく明るい好奇心旺盛な女の子。ソフィーちゃんはBFGさんのことが本当に大好きなんだなと思いました。ルビーちゃん（の良さを）を崩さないとように演じさせていただきました。スピルバーグさんの作品が大好きで、声優さんとして参加できてすごく幸せでした。毎日毎日勉強になることばかりで、とても楽しかったです」としっかりしたコメントで報道陣を驚かせた。

一方、スピルバーグ監督久々のファンタジー作品で主演を務めたライランスは「非常に驚いたよ。『ブリッジ・オブ・スパイ』の撮影に入って2日目に声をかけられたんだ。現場の雰囲気はとてもクリエイティブで、懐の深い核のあるスピルバーグ監督ならではだったね」と裏話を明かした。

歌舞伎や狂言といった日本の伝統芸能をはじめ、黒澤明監督作品をリスペクトするなど、日本の文化を愛し、影響を受けてきた親日家の一面を持つライランス。パフォーマンスキャプチャーでの撮影に臨んだライランスは「日本の能や狂言の舞台に非常に近いと思った。全てがイマジネーションの中で生まれるからね。新しいパフォーマンスキャプチャーというテクノロジーは、開放感や自由を感じることができた」と語り、「友人でもある野村萬斎さんが『シン・ゴジラ』で、同じようなスタイルでゴジラを演じたと聞いたんだ。きっと違和感がないだろうと思っていたよ、狂言の動きに近いと感じていたからね（笑）」と親日家で知られる彼ならではのエピソードが飛び出した。