大ヒット公開中の映画『レディ・プレイヤー1』が興行収入20億円を突破した。
主人公ウェイドが大切な仲間と共に様々な困難を乗り越え、これまで想像もしていなかったような壮大なアドベンチャーを通して現実社会でもヒーローとして成長していく姿や、巨匠スピルバーグ監督からの多くのメッセージが詰まった本作。公開されるや「最高・オブ・ザ・最高!」「今年ベストどころか、オールタイム・ベストが塗り替わる傑作!」「日本人全員観るべき」「人生で一番泣いた」「これはもう泣くなと言う方が無理!」「ストーリーがとにかく胸アツで素晴らしい!」「今生きるうえで大事なことを教えてくれる」「好きだったスピルバーグが帰ってきた!」など絶賛の声が相次ぎ、約70名にも及ぶ各界の著名人も絶賛のコメントを寄せている。
※ここからはネタバレを含む内容になります。
大ヒットを記念し、スティーブン・スピルバーグ監督が劇中にこっそりと仕掛けた最後のイースター・エッグ、『スター・ウォーズ』に関する仕掛けが明らかになった。本作では『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン、『AKIRA』の金田バイク、『チャイルド・プレイ』のチャッキー、「ハローキティ」のキティちゃん、「機動戦士ガンダム」のRX-78-2ガンダム、「ゴジラ」シリーズのメカゴジラなど、日米のありとあらゆる超有名キャラクターの数々が登場する。
劇中では3つの舞台が用意されており、ホラーの金字塔として名高いスタンリー・キューブリックの傑作『シャイニング』のオーバールック・ホテルが登場するサプライズも。ホテルのロビー、273号室、雪の迷路他、名シーンの数々を忠実に再現するなど、世界中のド肝を抜き続けているが、『スター・ウォーズ』シリーズの顔とも呼べるドロイドR2-D2までもが、最後のイースター・エッグ(劇中で宝物を意味する言葉)として本編ラストシーンのどこかに映り込んでいる。
かつてスピルバーグ監督は、本作に登場するキャラクターやアイコンに関して、「この映画の為にワーナー・ブラザースの法務部の人たちが3年もかけて権利を取得したんだけど、全部が叶ったわけではないんだよ。『スター・ウォーズ』の権利だけはね…」と語り、『スター・ウォーズ』周りの権利獲得に関しては実現できなかったことを告白していた。だが、ラストシーンにこっそりとR2-D2映り込ませていたとは、子供心を決して忘れないスピルバーグらしい演出だ。
『スター・ウォーズ』サーガの生みの親はご存知ジョージ・ルーカス。実はスピルバーグとルーカスは旧知の仲で、お互いをリスペクトし合っているのだが、2人の仲の良さを裏付けるこんなエピソードがある。
それまで興行成績の首位だったスピルバーグの出世作『ジョーズ』をルーカスの『スター・ウォーズ』が抜いた際、スピルバーグはルーカスに、R2-D2がホオジロザメを釣り上げているイラストをプレゼント。そして『スター・ウォーズ』の成績を『E.T.』が塗り替えると、今度は『スター・ウォーズ』のキャラクターたちがE.T.を祝うイラストが、ルーカスからスピルバーグへ贈られている。
その他、『未知との遭遇』にR2-D2、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』にはR2-D2とC-3POが登場。そして『スター・ウォーズ エピソード 1/ファントム・メナス』にはE.T.が映りこむなど、2人の間でニクイ演出が繰り広げられていた。
本作の大事なキャラクターの1人に、「オアシス」の創設者ハリデーの旧友であり良きビジネスパートナーであったオグデン・モローというキャラクターがおり、スピルバーグはそのオグを大変気に入っているという。その理由に関してスピルバーグは「僕はハリデーに対して愛情を持っているが、オグも大好きなんだ。なぜなら、オグは僕が『レイダース/失われたアーク〈聖櫃〉』を作った時のジョージ・ルーカスのようだからね。あの時、ジョージは僕にこう言ったんだ。『君は僕の親友だ。でも、君と僕は今一緒に仕事をしている。きみはここ数本の作品でスケジュールを超過した。今回は親友のためには君はスケジュールや予算を超過させることは出来ないよ』ってね(笑)。ハリデーには自由なイマジネーションがあり、オグにはバランス感覚と識別能力がある。それはオアシスを生み出すには必要なことだったんだ。この映画を作っている間、そのことについてよく考えたよ。ジョージと僕についてよく考えたんだ」と、ハリデーとオグ、そして自分自身とルーカスを重ね合わせながらコメントを寄せている。
映画にちらりと映り込むR2-D2は、スピルバーグとルーカスの絆の物語に繋がる大事なカギだった。スピルバーグは先の来日時に、“この映画に隠されたメッセージを皆が見つけ出し、その反応を探すことが僕自身のイースター・エッグになる”と語っていたが、その想いは盟友ルーカスにも向けられているのかもしれない。想像を超えるテーマパークで、あなたも本当に大切な自分の宝物を見つけよう。
映画『レディ・プレイヤー1』は大ヒット公開中
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