『岸辺の旅』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞した黒沢清監督が、劇作家・前川知大率いる劇団イキウメの同名舞台を、長澤まさみ×松田龍平×長谷川博己の初共演で映画化した『散歩する侵略者』が9月16日より全国公開される。この度、新たに高杉真宙の出演が決定した。
2005年初演、その後も再演を重ねる、劇作家・前川知大による劇団イキウメの舞台「散歩する侵略者」を原作とする本作は、数日間の行方不明の後、不仲だった夫が「地球を侵略しに来た」と、別人のようになって帰ってきたことから巻き起こる奇々怪界を描くエンターテインメント。
別人のようになって帰ってきた夫に翻弄される妻・加瀬鳴海を長澤まさみが演じるほか、「侵略者に体を乗っ取られた男」鳴海の夫・加瀬真治役に松田龍平、町で発生する一家惨殺事件を追ううちに「侵略者」と行動をともにすることになるジャーナリスト・桜井役に長谷川博己が抜擢。監督を黒沢清が務める。
今回出演が発表された高杉は、『PとJK』『ReLIFE リライフ』『トリガール!』など話題作が続々と控える2017年ブレイク確実の若手人気俳優。演じるのはジャーナリスト・桜井(長谷川博己)が、一家惨殺事件の取材先で出会う謎の若者・天野役。2人が出会い、行動を共にすることで物語は思わぬ方向へと進展していく。高杉扮する天野は、松田龍平演じる「侵略者」に乗っ取られた男・真治の仲間である第二の「侵略者」。日本映画では類を見ない複雑なキャラクター、且つストーリーを動かすキーパーソンを黒沢監督の演出のもと、高杉がのびやかに熱演する。
高杉真宙 コメント
この作品に出演できると決まったときは、黒沢監督とご一緒できる事、また長澤まさみさん、松田龍平さん、長谷川博己さんと演技者として尊敬する先輩の方々とご一緒できる…と、本当に嬉しかったです。
僕が演じるのは侵略者の天野です。長谷川さん演じるジャーナリストの桜井と共に行動します。天野は「侵略者」ですが、見た目は僕のまま…普通の人間なので、どうしたらそれが観る方に伝わるのか、どこまで伝えるべきなのか…というのが難しかったです。現場に入って監督とお話ししながら天野は作っていきました。意外と人間らしいと言いますか、信念もあり、演じていて惹かれていくキャラクターでした。現場で一番ご一緒したのが長谷川さんです。長谷川さんはひたすらカッコいい方。大人の落ち着きがあって、おしゃれで…。
僕はまだ映画にそこまで詳しくないので「長谷川さんに教えて頂きたいなぁ」と思ってお聞きしたら、お薦めの作品をたくさん教えてくださいました。とてもわかりやすく教えて頂き、自分もいろいろな経験を積んで、長谷川さんのように周囲の人に教えてあげられるような男性になりたいなと憧れますね。「散歩する侵略者」は、SFのようなタイトルですが、家族とは何か?愛とは何か?言葉ではわかっているつもりでいても、実は言い表せないものについて深く考えさせられる作品だと思います。ユーモアもあって、思わずクスッと笑ってしまうシーンもあります。たくさんの皆さんにご覧頂き、ぜひこの不思議な世界に入り込んで頂きたいと思います!
黒沢清監督 コメント
ほれぼれする美しい顔だちとスリムな体型をしてらっしゃるのですが、それに似合わず、正真正銘の演技派俳優なので驚きました。現場ではいつも泥臭いほど真剣に、この難しい役どころに取り組んでいて頼もしかったです。
映画『散歩する侵略者』は9月16日より全国公開
【CREDIT】
監督:黒沢清
原作:前川知大「散歩する侵略者」
出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 長谷川博己
製作:『散歩する侵略者』製作委員会 配給:松竹 日活
©2017『散歩する侵略者』製作委員会