映画『22 年目の告白―私が殺人犯です―』舞台挨拶が25日、大阪・梅田ブルク7にて行われ、主演の藤原竜也と監督の入江悠が登壇した。
本作は、残忍な手口で5人の命を奪った連続殺人事件が時効を迎え、22年後に自らの告白本を出版し、表舞台に現れた男・曾根崎雅人が紡ぎだす新感覚サスペンス・エンターテイメント。“殺人手記”を出版する曾根崎雅人を藤原竜也、22年間事件を追い続けてきた刑事・牧村航を伊藤英明がそれぞれ演じる。共演に、22年前に父親を殺された被害者遺族・岸美晴役に夏帆、事件を追い続ける牧村の妹の恋人・小野寺拓巳役に野村周平、ほか石橋杏奈、竜星涼、早乙女太一、平田満、岩松了、岩城滉一、仲村トオルらが名を連ねる。
大歓声で迎えられる中、登場した藤原は「この作品ほど宣伝しづらい映画はなくて(笑)なぜ曾根崎雅人が時効を迎えてから世の中に出てきて、日本中を混乱させる行動を取るのか。また殺人犯かと思っている人もいらっしゃると思いますが、ところがどっこい…失礼しました」とネタバレをポロリしてしまいそうな発言で笑いを誘った。入江監督は「藤原君とは2回目ですが、本当に楽しい撮影で、お客さんがこんなにたくさん集まってくれて本当に光栄です」と挨拶。
藤原はこれまで“クズ役”を演じることが多かったが、本作でも時効を迎えた殺人犯という役どころ。本作のオファーが来た時は「面白かったです。今まで演じたことのないようなキャラクターで、 混乱させて、中盤彼の抱えているものが急展開して、一気に真相がテンポよく最後までいくんですけど、伊藤君が僕をずっと追っている牧村刑事、僕は絶対に捕まらない殺人犯で。でも伊藤君と僕の中には忘れてはいけない共有しないといけないものがあって。伊藤君と作ったキャラクターです」と語った。
そんな伊藤英明とは初共演だったが、撮影中の出来事について「20分くらいの報道番組の長いシーンがあったのですが、伊藤君がカットせずに一連で撮影しようと言いだしたんです。本番前も2時間くらい打ち合わせして、張りつめた空気だったんですね。本番が回ってアクションも撮って、最後に曾根崎が牧村の足元で崩れ落ちて伊藤君が最後の台詞で終わるシーンだったんですけど、伊藤君が『え、最後何だ っけ』ってNG出したんですよ(笑)まさかの言いだしっぺNGで。本当にすごい男ですよ(笑)」と伊藤の仰天エピソードを告白をした。
入江監督は藤原について「本当に自然体で迷いも見せない。こういう風に撮ってほしいとかもなく、すっと来て長い台詞とかをノーミスでしゃべるみたいな。安心感がありました」とべた褒め。藤原も 「嬉しいです。監督も素敵な作品を撮られてきて。映画でご一緒したいと思っていたらお話が来て嬉しかったです」と喜びをあらわに。
実は入江監督とは念願のタッグだったようで「監督は当時、映画を撮りたいと思えば思うほど遠ざかって、 お金も逃げて行ってと言っていて。どうにかして日本の映画界を変えたいんだとおっしゃっていました」と監督の熱い気持ちを知っていただけに、念願叶った作品になったことを明かした。入江監督は藤原について「ハリウッドの俳優さんは悪役を演じて一人前みたいなところがあると思うのでそういうところかなと。人に憎まれるけれど惹きつける役は難しいと思います」と演技に惚れ惚れしたようだ。
映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』は6月10日(土)より全国公開
【CREDIT】
監督:入江悠
脚本:平田研也、入江悠
出演:藤原竜也 伊藤英明
製作幹事・共同企画:日本テレビ放送網
企画・制作プロダクション:ROBOT
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:www.22-kokuhaku.jp
©2017 映画「22年目の告白-私が殺人犯です-」製作委員会