芥川賞受賞作家・中村文則の同名原作を、玉木宏主演で映画化する『悪と仮面のルール』が2018年に公開される。この度、新たに新木優子の出演が発表された。
本作は、“純粋悪”になることを望まれて生まれた、ある財閥家の男・久喜文宏を主人公にした物語。狂気にして巨悪、当主である実父に「お前に地獄を見せる」と告げられ、想いを寄せ合う相⼿、久喜家の養女・香織が父の手によって汚されようとしている現場を目撃した文宏は、⾹織を守るために父親を殺害する。次第に望まない父に似ていく自分に気付き、おびえる香織のもとから離れた文宏は、顔を捨てて別⼈・新⾕に成りすまし、彼⼥を影から見守り続け、再度罪を犯すことを決意を固めていく。
愛がありながらも“純粋悪”に満ちてしまう主人公・久喜文宏を玉木宏が演じ、監督を中村哲平が務める。新木が扮するのは、玉木演じる文宏が、自身の顔を変えてまで守ろうとする久喜家の養女・香織。内に秘めた感情を抱えながらも、ホステスとして働く難しい役どころに挑戦する。
新木優子 コメント
──本作品のオファーがあった時の第一印象
原作を読んでいたので、原作ファンとして嬉しくもあり、またプレッシャーも感じました。
──香織を演じてみてのご感想や、演じる際に意識したことなど
香織は私が演じた女性の中でもすごく純粋で心の綺麗な女性でした。
私も香織を演じることで人に対する想いの強さ、大切さを実感できました。
繊細で上品な香織を演じるにあたって、いつもの自分より喋るスピードをゆっくりにしたり、瞬きをなるべくしないようにしていました。
──出来上がった作品をご覧になってのご感想と、これから見る人へのメッセージ
暗い始まりから想像もつかないようなラストに、台本を何度も読んだのにもかかわらず、アッとびっくりしました。愛する人、誰か想う人がいる人の強さは圧倒的だなと思いました。
この作品を見ることによって人を思うことがどれだけのエネルギーになるのか実感してほしいです。
松橋真三プロデューサー コメント
アメリカを中心に世界的に評価の高い中村文則先生の原作小説「悪と仮面のルール」は、ハードボイルドでありながら、繊細な恋愛小説でもあります。
ヒロイン「香織」は、登場するだけで観ているすべての男性が守ってあげたくなる存在感がなければなりません。
お会いした時から、相応しいのは彼女しかいないと思えるくらい、女優として発展途上の新木さんは輝いていました。
つらい過去を背負いながら明るく生きていこうとする「香織」は、玉木宏さん演じる主人公「文宏」にとっての希望でありながら、作品全体にとっても希望の光の象徴です。
設定よりも実年齢が少し若い新木さんですし、プレッシャーも相当あったと思いますが、見事に演じてくださいました。観客の皆さんにもぜひ作品を見ていただいて彼女に恋をしてほしいと思います。
映画『悪と仮面のルール』は2018年公開
【CREDIT】
出演:玉木宏 新木優子ほか
監督:中村哲平
原作:中村文則『悪と仮面のルール』(講談社文庫)
(C)中村文則/講談社 (C)2017「悪と仮面のルール」製作委員会