北野武『アウトレイジ』シリーズ集大成は「かなりの自信作」大森南朋×ピエール瀧が「出演できて光栄」

映画『アウトレイジ 最終章』の初日舞台挨拶が7日、都内・新宿ピカデリーにて行われ、北野武、西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、松重豊、大杉漣、金田時男が登壇した。

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満員の会場で、拍手に迎えられ登壇した面々、西田は「小説アナログの販売促進会に、おいでいただきありがとうございます」とキャスト陣や観客の笑いを誘い「おかげさまを持ちまして、このように沢山おいでいただきまして、感謝に絶えません。花菱会を代表して、心から御礼申し上げます。ありがとうございました!」声を張って挨拶。会場は拍手と一体感に包まれた。

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また、9年ぶりの北野組参加となった大杉は「いい緊張感の現場でしたし、やらせて頂いたことを本当に光栄に思いました。北野組は僕に取って本当に独特の励みといいますか、帰ってきたというか。そこに立っていたんだっていうのを、今こういう風に素晴らしい映画館でご挨拶させていただいているのもそうですけど、今気持ちがいっぱいです。ありがとうございます」と語った。

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一方、初参加となったピエールは「北野組初めてだったものですから、どんな風にやるのか分からないまま現場に行って、分からないまま終わってしまった感じもちょっとあるんですけど(笑)」と素直な気持ちを述べ、「アウトレイジという最高のシリーズに出させて頂いて感謝しております」と話した。役作りについては「“変態のヤクザ”という。いつも通りと言いますか(笑)プライベートを出し過ぎようやるのが大変でしたね」と笑顔を見せた。

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続けて、前作ビヨンドから続投となった金田は「台本を読めば読むほど、監督が何をこの映画で、感じさせたいのか。というのが段々わかってきたんです。ラストシーンでの大友の気持ちを考えると、今の時代にはあまりにも恩義がないということを訴えたいんじゃないかなと感じていました。それで自分なりに頑張りました」と振り返った。

また完成披露試写会で孫が口調を真似ることを明かしていた金田は「最近、孫が来ないんです。もうすぐ幼稚園の面接で。でも面接で、おいこら!なんて行ったら困るものですから、全然会えないんです。それくらい私がこの映画の世界に入っていたんです」と笑いを誘った。

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実は前作で殺されるはずだった刑事・繁田を演じた松重は「ビヨンドやってる途中からみんな死にたくない、っていう空気が出てまして(笑)桐谷健太君と新井浩文君が死ぬシーンの撮影で、2人はどうしても死にたくないってずっと朝から言ってて。どうやったら生きてるって証を残せるかって、瞬きしてやろうかとか足をピクピクさせてやろうかとか。死ぬシーンでそれだけ工夫するほど本当に生き残りにかけた男たちの物語です」と本作に参加したキャスト陣の意気込みを明らかにした。

続けて「それが僕の場合はたまたまファックスで生き残る台本がやってきまして。彼らに悪いことしたなと思いましたが、生き残ることができまして。それから5年間アウトレイジの世界の中で生き残ったということだけでも自分に取っても光栄な5年間でした」と熱い思いを語った。

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さらに、自らアプローチをかけ、本作出演となった大森は「夢にまで見たアウトレイジ、ついに最終章でお呼びいただいて非常に感動しました」と当時の気持ちを振り返り、本作の魅力を「今この現代でここまでヤクザをしっかり描けている作品というのはあんまりないような気がします」と話した。

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撮影中の印象的なエピソードを聞かれた西田は「毎回全てのシーンに思い入れがあります(笑)」と打ち明け、さらに「塩見三省と絡むシーンが初日だったんですけど、塩見がまだ脳出血の後遺症があって、私も頚椎を亜脱臼して2人とも歩行が定かでなかった中で、4人くらいに抱えられながら、対峙するシーンでは、監督に非常に気遣いをしていただいて『大丈夫よ、大丈夫よ。本変えちゃおうか』くらい優しい言葉をかけていただいた時、義理や恩を感じましたね」と話した。

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それを受けて北野は「その体調の悪さ具合がものすごい迫力で。これは生かさないなといけないなと思いましたね」と当時の気持ちを語り、「先ほど西田さんと楽屋で話したんですけど、俯瞰的に客観的にバイオレンス映画を見直し、次にやるときは、日本の役者オールスターズで『アウトレイジ』に選ばれてない役者は、あまり認められない。という追い込み方をして、全員車代だけで、仲代さんは500円で出てもらう、作戦に出ようかと考えてます」と意気込みを明かした。

最終章を迎えた本シリーズについて「未だに上手いまとめ方をしてあるなと。私は評論家と喧嘩ばかりしてるので、あまり人気がないんですけど、あまり文句言ってる人もいないし、まあ西田さん達が出てるからだと思いますけど、編集していて、ああ、これは映像的な面でも、いいなと思えるかなりの自信作なので、楽しんでいただけるとありがたいです」と本作への満足感を話し、舞台挨拶は幕を下ろした。

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映画『アウトレイジ 最終章』は全国公開中

【CREDIT】
監督・脚本・編集:北野武
出演:ビートたけし 西田敏行 大森南朋 ピエール瀧 松重豊 大杉漣 塩見三省 白竜 名高達男 光石研 原田泰造 池内博之 岸部一徳
配給:ワーナー・ブラザース映画/オフィス北野

(C) 2017『アウトレイジ 最終章』製作委員会

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