黒沢清が10年ぶりシッチェス映画祭へ、『散歩する侵略者』公式上映で観客熱狂!

映画『散歩する侵略者』がスペイン・シッチェスで開催中の「第50回シッチェス・カタロニア国際映画祭」に正式出品され、監督の黒沢清が公式上映の舞台挨拶に登壇した。

散歩する侵略者

公式上映には、同映画祭の常連でもある黒沢監督の新作を観ようと1,384席の劇場を満席に埋め尽くす多くのファンが集まり、黒沢清監督が登場すると大きな拍手と歓声で迎えられた。黒沢監督が「50回目の記念すべき年に呼んでいただけたことを嬉しく思っています。約10年ぶりにシッチェス映画祭を訪れて、映画祭がどんどん大きくなっているのを感じました。この映画の『侵略者』もシッチェス映画祭のように、どこまで広がっていくのか、楽しみに観ていただきたいです」と挨拶し、「この映画はホラー映画ではありません。ファンタスティック映画祭にふさわしい、本当に“ファンタスティック”な楽しい映画になっていますので、あまり緊張せず、最後まで観てもらえたら嬉しいです」と会場を沸かせていた。

散歩する侵略者

なお本作は、第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、その後もニューヨーク映画祭、釜山国際映画祭をはじめ、世界各国の映画祭での上映や世界25カ国での劇場公開がすでに決定している。

散歩する侵略者

黒沢清監督 公式上映・舞台挨拶コメント


こんなにたくさんの人が入っていて正直ものすごく驚いています。今年はシッチェス映画祭が50回目の開催ということで、そんな記念すべき年に呼んでいただけたことを本当に嬉しく思っています。僕は約10年前にもシッチェス映画祭を訪れていて、その頃はもう少し小さな映画祭だったような気がします。でも今回、シッチェスの街をずっと歩いて行ったら、カフェの前にゾンビが座っていたり、骸骨が吊り下がったりとどこまで行っても映画祭の雰囲気が続いていて、映画祭自体がずいぶんと大きくなったなあと感じました。また50年経ったら、どこまで広がるんですかね。シッチェス映画祭がスペインを通り越して、世界中に広がっていっているんじゃないかと想像するととてもわくわくします。

今からご覧になっていただく映画は日本のある都市を舞台にした映画なんですけれども、物語は人間ではない未知のものが、いつのまにかだんだんと広がっていって、どんどん普通の人間の生活を「侵略」していく映画です。いったいどこまで広がっていくのか、シッチェス映画祭よりもまだ大きく広がっていくのか、そのあたりを楽しみにして観ていただきたいんですが、この映画はホラー映画ではありません。ファンタスティック映画祭にふさわしい、本当に“ファンタスティック”な楽しい映画になっていますので、あまり緊張せず、最後まで観てもらえたら嬉しいです。本当にありがとうございました。

上映時間はこちら

映画『散歩する侵略者』は全国公開中

【CREDIT】
監督:黒沢清
原作:前川知大「散歩する侵略者」
出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 恒松祐里 長谷川博己
製作:『散歩する侵略者』製作委員会
配給:松竹 日活

©2017『散歩する侵略者』製作委員会

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