公開中のストップモーションアニメ映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』より、スタジオライカの職人魂が込められたエンドロール映像が解禁となった。
SNS上で「生涯ベスト」や「多くの人にみてほしい」といった熱量の高いコメントが溢れている本作。この度解禁となったのは、本作の最後の最後まで、スタジオライカの職人魂が感じられるエンドロールの一部だ。
映像に登場するのは、精巧に作り込まれた人形たちではなく、まるで浮世絵や版画を連想させる本格的な日本絵巻。独特の絵柄で描かれたキャラクターたちが、本作の物語をなぞって美しく現れる。1週間で約3秒の映像しか制作できないストップモーションアニメの手法を用いた本編とは異なる印象で日本を表現しており、まるで日本へのラブレターのようだ。
そんな本作を制作するにあたり、監督のトラヴィス・ナイトは「この映画を作るにあたっては、黒澤作品の影響が一番大きかったよ。スピルバーグは彼を『絵描きのシェークスピア』と呼んだけど、真実だと思うね。黒澤映画の1コマ1コマは絵画のようなんだ。彼の構成、カット、動き、照明、シルエットはみんな映画の中に美的なミューズとして取り込もうとしたよ。映画の作り方だけじゃない。実在主義や人間主義、ヒーローの概念なんかもね。特に『わが青春に悔いなし』は僕に訴えかけてきたね」と多くのインスピレーションを受けたことを明かしている。
さらにはトラヴィス監督は、尊敬する宮崎駿に対して「また別の意味でこの映画に影響を与えたよ」とコメント。「彼は、自身が魅了されるヨーロッパ的なものを自分のものにして、自分のアートの中に織り込んでいる。現実の記録でも複製でもない。彼ががヨーロッパに対して行ったことを、僕は日本に対してやってみたかったんだ。僕にとって本当に長い間重要だった場所と文化についての、僕なりの解釈を表現したかったんだよ」と日本への熱い想いを告白した。
トラヴィス監督の日本への熱意は、常にさらなるインスピレーションを求める創造魂のかたまりのようなライカ職人たちにも伝染していき、衣装デザインのチーフであるデボラ・クックは日本のデザイナーのイッセイ・ミヤケの有名なプリーツや折りの技術を研究。照明のディーン・ホームズは、日本が舞台のドキュメンタリー作品をいくつも鑑賞するなどして、チーム全体で膨大な時間を日本文化へのリサーチに費やしたんだとか。
『コララインとボタンの魔女』『パラノーマン ブライス・ホローの謎』など高いクオリティーの作品を世に送り出してきたライカの新作は、日本神話を基にした不思議な世界で、主人公の”クボ”が剣と鎧を探し求めて旅に出るストーリー。クボの声をアート・パーキンソンがあてるほか、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、ルーニー・マーラ、レイフ・ファインズと豪華キャストの参加がわかっている。黒澤明や宮崎駿を敬愛する大の日本マニアで知られ、次回作に『トランスフォーマー』シリーズ最新作も控えた、トラヴィス・ナイトが監督を務める。
映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は11月18日(土)より新宿バルト9ほかにて全国公開
【CREDIT】
監督:トラヴィス・ナイト
声の出演:アート・パーキンソン、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、ルーニー・マーラ、レイフ・ファインズ
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