映画『覆面系ノイズ』の公開記念舞台挨拶が6日、都内・新宿ピカデリーにて行われ、中条あやみ、志尊淳、小関裕太、三木康一郎監督が登壇した。
公開から2週間経った本作、それぞれが届いた感想を噛みしめる中、志尊は「姉は今まで全然僕の作品を見てくれなかったんですよ。本当に興味がなくて『あんたの仕事何?』みたいな(笑)ずっと海外にいたので」と衝撃の告白。
続けて「それが『覆面系ノイズ』見てくれて感想が来たわけですよ!『中条あやみちゃん本当可愛いね』とか『小関裕太くん格好良いね』と。順番的に俺だと思って何来るのかなって思ってたら『あんた唇青かった』って言われて(笑)」とお姉さんとの愉快なエピソードを披露し会場を笑いの渦に包んだ。
小関は初挑戦となったベースの演奏シーンや、本作のライブシーン、さらに志尊とのセッションのシーンに沢山の感想が寄せられていることを聞き「音楽マニアの方から『楽器本当に弾いてるね』『あの弾き方いいね』と言ってもらえたのはすごく嬉しかったです!」と笑顔で語り会場からは「音楽マニア…?」との疑問符が。「あ、ミュージシャンとかアーティストの方です」と、訂正しお茶目な一面で会場を盛り上げた。
本作で歌声を初披露した中条だが、歌が苦手で1番避けたいジャンルだった明かし、三木監督も「ライブシーンを撮る前すごい暗い顔していたもんね」と微笑みつつ同意。同じシーン出演している志尊も同じように感じていたらしく「どうしようと思って『とりあえず円陣組もう!』って言いました(笑)でも曲始まってからは楽しそうだったね」と中条に微笑むと、中条は「良い曲を作っていただいて、横で格好良く演奏してくれた皆がいなかったら出来なかったです」と振り返った。
苦手なものと対面するプレッシャーと戦いながらも見事演じきった中条。そんな中条にレコーディング特訓の日々を支えた音楽ディレクターの北村氏から手紙のサプライズが。「あやみさんの歌が沢山の人の心に響いていますね。喜ばしく思うと共に、不遜ながら当然!と思う気持ちも強く感じています」とずっと中条の努力を隣で見つめ続けた恩師からの言葉に、中条の瞳には思わず涙が。「全員が優しくて、あったかくて、励ましてくださったので私自身もここまで頑張ってこれたんだな。って改めて気づかされました」と語った。
そんな中条を撮影現場で見ていた志尊は「1番負担を抱えて、プレッシャーを感じて、でも弱音を吐かずにやり続けて来たのは間違いなく中条ちゃんだと思っていて。その中でも僕が出来ることはとにかく支えることで。でも座長が引っ張ってくれたから、僕らも支えよう、頑張ろうという気持ちになれたのは本当に事実だと思います」と語った。
三木監督も「背負ってるんで、立ち向かわなきゃいけないっていう意識がすごいあって。立ち向かうときに、僕は何も言わなかったんですけど、周りの志尊君や、小関君、杉野君がしっかり後を押してるんだなってっていうのを感じながら撮ってました。だからニノの表情っていうのは苦しいながらも優しい顔が随所に見られるので、ニノも頑張りましたけど、周りの皆の力も大きいんじゃないかなと思います」と力強く話した。
音楽ディレクター 北村岳士 手紙全文
中条あやみ様
映画『覆面系ノイズ』の公開おめでとうございます。あやみさんの歌が沢山の人の心に響いていますね。
喜ばしく思うと共に、不遜ながら当然!と思う気持ちも強く感じています。
シャイなあやみさんはまだ自分がどれだけ人の心に響く歌声であるのか、はっきりと自信を持っていないかもれませんが、あなたはあの短期間でシンガーとして驚異的な成長を遂げ、耳にした人を振り返らせる、まさに鳴り響く歌声へと進化しているんです。
スタジオセッションで初めてあった時は『歌が苦手』だとウィキペディアにも書いてあるほどで。
モジモジと自信なさげにマイクの前に立っていましたね。
でもすぐに強い気持ちでまっすぐに歌に向き合うようになり、周りの声を素直に吸収して、歌が楽しいと自分の世界を作り始めて行きました。
このまっすぐなポジティブさが多くのファンを魅了する、中条あやみという人の魅力と存在感なんだと感激したことを覚えています。
もちろん、毎日の過酷なボイストレーニングやレコーディングは生半可なものではありませんでしたが、あなたからは1度も『休憩しよう』と言い出さなかったことを私たちはいつもわかっていました。
主題歌の「Close to me」は2オクターブ近い音域が必要になるとても難しい歌でしたが、この挑戦から他の誰にも真似の出来ない、地声よりも大きく響く強い、ファルセットボイスが生まれて来ましたね。
そして、歌の中で演技をしてください。というディレクションをした時、今まで戸惑っていた歌声が一変し、躍動感のある強い歌声が生まれてきて私たちを吃驚させてくれました。
その歌声が今、観客の皆さまの心を震わせているのです。
『覆面系ノイズ』という作品と沢山の人に支えられて生まれて来た、その胸がすくような歌声で、これからも沢山の人の胸にあやみさんの優しや強さ、その力を届け続けて、歌い続けてください。
北村岳士
奇跡の歌声を持ち、その歌声で次々と人の心を虜にしてしまう主人公・ニノ(仁乃)を主軸に描く片恋ラブストーリー。ニノ役の中条あやみをはじめ、彼女に好意を寄せるユズ(杠花奏)役に志尊淳、ニノの初恋の相手・モモ(榊桃)を小関裕太が演じる。共演には真野恵里菜、磯村勇斗、杉野遥亮らが名を連ね、監督を『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』の三木康一郎が務める。原作は、累計発行部数100万部を超える福山リョウコの同名恋愛コミック。
映画『覆面系ノイズ』は全国公開中
【CREDIT】
出演:中条あやみ 志尊淳 小関裕太 真野恵里菜 磯村勇斗 杉野遥亮
原作:福山リョウコ 「覆面系ノイズ」 白泉社「花とゆめ」連載中(花とゆめコミックス1巻~10巻まで刊行中)
配給:松竹 公式サイト:http://fukumenkei-noise.jp
監督:三木康一郎
©2017「覆面系ノイズ」製作委員会 ©福山リョウコ/白泉社・花とゆめ