2017年にマンガ大賞を受賞した柳本光晴の原作を、欅坂46・平手友梨奈の映画初主演で実写映画化する『響 -HIBIKI-』が9月14日(金)に公開される。この度、芥川賞を目指す小説家・山本春平役として小栗旬の出演が決定した。
出版不況の文学界を舞台に、文学の世界に革命を及ぼす15歳の天才少女・響を主人公に描く本作。響がとる行動は過去の栄光にすがる有名作家、スクープの欲だけで動く記者、生きることに挫折した売れない小説家など、様々な人に計り知れない影響を与え、彼らの価値観をも変えていく。
主人公である15歳の天才女子高生小説家・鮎喰響役に平手友梨奈(欅坂46)、響の才能を見出す若手女性編集者・花井ふみ役に北川景子、響が入部した文芸部の部長・祖父江凛夏役にアヤカ・ウィルソンが扮するほか、高嶋政伸、柳楽優弥、野間口徹、小松和重、黒田大輔、板垣瑞生らが共演する。監督を『君の膵臓をたべたい』『となりの怪物くん』『センセイ君主』の月川翔が務める。
本作で小栗が演じるのは、芥川賞候補に3度ノミネートされながらも受賞を逃し、経済的に苦しい生活を強いられながらも4度目のノミネートに執念を燃やす小説家。小説への情熱、家族からの想いを背負い、鬼気迫りながら執筆をする姿、突如として文学界に現れた天才女子高生小説家・響と対峙する姿を見事に演じている。
平手友梨奈とは初共演、月川監督とは『君の膵臓をたべたい』以来のタッグとなる。本作には北川景子も出演しており、『君の膵臓をたべたい』で世の中に感動を届けた3人が、主演に平手を据え、今年は「衝撃」を世に送り出す。
また、4月下旬から始まった撮影は6月1日(金)にクランクアップ。映画の現場に初めての参加となった平手は、監督やスタッフ、共演者と密にコミュニケーションを取り、積極的に意見を出しながら「鮎喰響」を作り上げていった。撮影終了時に「寂しい」と話し、感無量のクランクアップを迎えた。
小栗旬 コメント
演じた山本は個人的に背負っている思いが沢山あり、相当の情熱を捧げて小説を書いている人なので、それが崩れてしまったら、辛く悲しい人というイメージでした。この作品は、自分たちも生きながら感じている「本当はこうしたいのに、こうしてはいけないよな」ということに関して背中を押してくれると思います。今回初めて共演した平手さんは、響という役柄があると思いますが、思っていたよりも、すごく“普通”な感じがしました。色々なものを背負いながら頑張っている方だと思うので、それが響という役にマッチして、肝の据わっている10代だなと思いました。また、月川組の雰囲気は『君の膵臓をたべたい』の時とあまり変わらず、皆が監督のために何かしようとか、監督を盛り上げようというムードが漂っていて素敵な現場だと思いました。
平手友梨奈 コメント
クランクイン前は、初めての映画ということで、「無事に終われるか」という不安もありました。でも、共演者やスタッフの方が「鮎喰響」として接してくれたこともあり、お芝居をしているという感覚があまりなく、普通でいられました。響という役の性格や行動に共感する部分はありましたが、演じる上では、身長を小さくしたかったです。誰に聞いても無理だと言われてしまいましたが(笑)小栗さんは撮影の合間に気さくにはなしかけてくださるなど、とても優しい方でした。山本という役を自然体で演じていらっしゃるように感じました。月川監督には、響のセリフについてなど相談することもありました。撮影以外の時間では子供のような一面もお持ちでした(笑)この作品を観て、どう感じるかは人それぞれになると思いますが、小学生から大人まで多くの方に楽しんでいただける作品になったと思います。
月川翔監督 コメント
今回の映画は主人公の響を誰がどう演じるかが最大の肝だと思っていました。それを16才の平手友梨奈が、初主演で堂々とやり遂げてくれた。響役に期待していた最高到達点に辿り着いてくれました。いざ始まってみると、平手友梨奈は響で居ることのほうが自然体に見えるほどで、驚きの速度で成長し、あっという間に魅了されてしまった。現場で僕に迷いが生じたときにも、響ならきっとこうする、とアイデアを提案してきてくれたり。たくさん救ってもらいました。クランクアップの日、別れ際にポツリと「…まだ響でいたい」とつぶやく平手さんをみて、この時期にしか撮れない大切な瞬間を映画に残せたんだなぁという感慨が湧き、胸がいっぱいになりました。
そして小栗旬は。言うまでもなく最も信頼している俳優です。台本を送って数日もしないうちに電話をもらい、スケジュールも分からない段階でまず「やりたい」と言ってくれたこと。飛び上がるほど嬉しかった。そして期待通り今回も作品のクオリティを引き上げてくれました。
映画『響 -HIBIKI-』は9月14日(金)より全国東宝系にて公開
(C)2018映画「響 -HIBIKI-」製作委員会 (C)柳本光晴/小学館