『青夏』葵わかな×佐野勇斗インタビュー|3年ぶりの共演、互いの印象や“成長したところ”告白

映画『青夏 きみに恋した30日
葵わかな×佐野勇斗インタビュー

青夏
『青夏』葵わかな×佐野勇斗

2013年から2017年にかけて別冊フレンドで連載された南波あつこによる人気コミック「青夏 Ao-Natsu」が『青夏 きみに恋した30日』として映画化。夏休みを田舎で過ごすことになった都会の女子高生・理緒を、NHK連続テレビ小説「わろてんか」で主演を務めた葵わかな、理緒が出会う地元の男子高生・吟蔵を、映画『3D彼女 リアルガール』など話題作への出演が相次ぐ佐野勇斗が演じている。映画『くちびるに歌を』以来約3年ぶりの共演となる人気若手俳優の2人に、お互いについてや撮影秘話などを語ってもらった。

──吟蔵、理緒との共通点や共感できた部分を教えていただけますか?

青夏
『青夏』佐野勇斗

佐野:僕と吟蔵との共通点と言えば好きな人や気になる人に対して自分からは積極的にガツガツいかないところぐらいです(笑)。もしかしたら期間限定の恋だから吟蔵は積極的じゃなかっただけかもしれないですけど、僕もあまり自分から動くタイプではないのでそこは似てるかなと。あと、地元の愛知県が大好きなので、吟蔵の地元愛にはすごく共感できました。それ以外はあまり似ていないと思っていて、例えば原作を読むと吟蔵のやることなすこといちいちカッコいいんです。しかもサラッとやるので“ちょっとムカつくな”と思ったりして(笑)。そんな風に自然にカッコ良く振る舞える吟蔵のことを羨ましく思いながら演じさせていただきました。

:私は理緒が運命を信じつつも周りを気にして“そろそろ運命を信じるのはやめないといけないのかな”と思っている感じはすごく共感できました。運命とはあまり関係ないんですけど、例えば子供の頃だと“サンタさんがいると信じてる”とか(笑)、そういうのって周りが信じなくなると自分も自然と同じように信じなくなっていきますよね。その感覚に少し似てるというか。私自身、恋愛に限らず運命の出会いやご縁をすごく信じているので、信じていない人と話すと噛み合ないこともあるんです(笑)。なので理緒の気持ちがすごくよくわかりました。

──お2人は『くちびるに歌を』以来の共演ですが、今作で改めてお互いのお芝居についてどう思いましたか?

青夏
『青夏』葵わかな

佐野:『くちびるに歌を』の共演者メンバーでたまに集まることもあるので、わかなちゃんと会うのは実はそんなに久しぶりではなかったんです。でも、今回W主演でガッツリわかなちゃんとお芝居させていただいて、“素晴らしい女優さんなんだな”と改めて実感しました。しっかりされてるなと思いました。

:前からしっかりしてるよ(笑)。

佐野:わかなちゃんの“台本を読み解く力”が本当にすごくて、僕が台本を読んでイメージしていたことの先の先まで考えていたりするんです。それは昔から変わってない部分でもあるんですけど、とにかく想像力がすごくある方なので勉強になりました。

:本を読むのが好きだから、確かに想像力は豊かかも!

佐野:僕は読書が苦手だからそこの違いかな(笑)。もっと色んなことを読み取れるようになりたいです。

:佐野さんは裏表のない方で、いつも明るく誰とでも接しているところが昔から変わってないなと思いました。現場でもスタッフさんやキャスト、そしてボランティアで撮影に参加してくださったエキストラの方をも気遣って和やかな雰囲気を作ってくださったので、とても助かったというか。佐野さんの素直で明るくて真っすぐなところはそのまま変わらずにいて欲しいです。

佐野:あ、でも今回はわかなちゃんがいたから変な気を遣わずに現場にいれたのも大きかったです。初対面の人が多い現場だと、最初から“仲良くならなきゃ”と気負ってしまったりするんです。

:私は佐野さんのおかげで自分のお芝居に集中できました。お互いに変な気を遣わなくて良かったのは大きかったと思います。

──初共演から3年ほど経ちますが、ご自身で成長したなと思う部分はありますか?

青夏
『青夏』葵わかな×佐野勇斗

佐野:不思議とこの3年間がすごく長く感じられて、10年ぐらい経ったんじゃないかと思うほど色々ありました。ただ、自分ではどんな風に成長したかはわからないですし、あまり変わってないと思います。『くちびるに歌を』の仲良しメンバーに久々に会っても「お前変わってないな」と言われますし(笑)。変化したなと思うのはお仕事に対する意識や姿勢で、昔は自分のことでいっぱいいっぱいだったんですけど、いまは応援してくださる方や周りをちゃんと意識できるようになったかなと思います。あとは主演をやらせていただく機会も増えたので、率先して盛り上げたりして楽しい現場になるように心がけるようになりました。

:私は逆にこの3年間はすごく短かったなと思っていて、濃い時間を過ごしたので倍以上歳を取ったような気分です(笑)。昔はお芝居の技術や持っている物が少なかったので身ひとつで体当たりしていたんですけど、この3年間で色んな方とお仕事させていただいているうちに“これってこうなのか”と沢山のことに気付くことができました。3年前よりは見えているものが増えたと思いますし、前より落ち着いたような気がします。

──待ち時間はどんなお話しをされていましたか?

青夏
『青夏』葵わかな

:撮影中は毎日会っていたので、特に目立ったトピックもお互いになく他愛のないことばかりしゃべっていました(笑)。理緒の弟の颯太を演じた南出凌嘉くんがキャストやスタッフさん、監督みんなのところへ行って色んなお話をしていたので、その話題でワイワイ盛り上がったりしていました。

佐野:そうそう!凌嘉くんの発言が面白くて僕らはずっと笑っていました。

──時にはお芝居に関してお2人で話し合うこともあったのでしょうか?

青夏
『青夏』佐野勇斗

:お芝居に関しては特に話してなかったです。田舎で撮影していたので、1人でぼんやりしていることのほうが多かったかもしれません(笑)。

佐野:雰囲気が落ち着くというか、自然とボーッとしちゃうんですよ。

:つい縁側でダラ〜ッとリラックスした状態になっていたり(笑)。夏休みに田舎のおばあちゃん家に遊びに行ったらきっとこういう感じなんだろうなと思いました。劇中にはそういうシーンは出てきませんが、理緒もきっとこういう時間を過ごしていたんじゃないかなと。そういう意味でも素敵なロケ先で嬉しかったです。

佐野:僕も吟蔵を演じるうえであの環境で撮影できたのはすごくありがたかったです。

──お2人が特に印象に残ったシーンを教えていただけますか。

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『青夏』葵わかな×佐野勇斗

佐野:完成したのを観ていいなと思ったのは理緒と吟蔵が堤防の側を歩いているシーン。景色も良いですし、2人の何気ない表情が見れるのも素敵だなと思いました。

:私は理緒と吟蔵が学校に行ったシーンが好きでした。夕方の教室の日が暮れていく感じがすごく綺麗で、切ない2人の関係にピッタリだなと思いました。

──では最後に、お互いに“こういう役を演じて欲しい”と思うキャラクターがあれば教えていただけますか。

青夏
『青夏』葵わかな×佐野勇斗

佐野:色んな役を演じているイメージがあるけど、やったことのない役柄って何かあるかな?

:まだ演じたことのない役は沢山あるよ。

佐野:なんだろう…あ!思いつきました!わかなちゃんはしっかりしたイメージがあるので、上司に怒られまくるめちゃくちゃポンコツなOLを演じてみて欲しいです(笑)。ポンコツの役ってあまり演じたことないでしょ?

:確かに!じゃあ、佐野さんにはカッコ良く仕事をこなすスパイを演じて欲しいです(笑)。

佐野:お!面白そう!企画をお待ちしてます(笑)。

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青夏
『青夏』葵わかな×佐野勇斗

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映画『青夏 きみに恋した30日は8月1日(水)より全国公開

(C)2018映画「青夏」製作委員会

取材:奥村百恵/撮影:小宮駿貴

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作品情報

青夏 きみに恋した30日

青夏 きみに恋した30日

4.6
2018/8/01 (水) 公開
出演
葵わかな/佐野勇斗/古畑星夏/岐洲匠/久間田琳加/水石亜飛夢/秋田汐梨/志村玲於/霧島れいか/南出凌嘉/白川和子/橋本じゅん/愛美 ほか
監督
監督:古澤健/原作:南波あつこ