『愛がなんだ』岸井ゆきの、役へのアプローチ「好きなものに向かっていく“強さ”は私の中にもある」

映画『愛がなんだ』第31回東京国際映画祭 舞台挨拶が28日、都内・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、今泉力哉監督、岸井ゆきの、若葉竜也が登壇した。

愛がなんだ

「八日目の蝉」「紙の月」などで知られる作家・角田光代が2006年に発表した恋愛小説を今泉力哉監督が映画化した本作。岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也、片岡礼子、筒井真理子、江口のりこら実力派キャストが集結した「片思い」を徹底的に考察する、可笑しく切ないラブストーリー。

これまで「片思い」をテーマに、『パンとバスと2度目のハツコイ』などオリジナルの作品を多く手がけてきた今泉監督。角田光代の原作を映画化するにあたって「今までオリジナルとして作ってきた『片思い』の物語と、非常に近いものがあったので自分にお話をいただけたものすごくわかります。楽しんで取り組もうと思いました」とコメント。

4年連続で同映画祭に参加している岸井は、役へのアプローチについて「テルコという人物は自己犠牲をしてまで好きな人のところへ行ってしまう女性。会社を早退してまで好きな人に会いに行ったりとか、原作を読んだ時に『すごいな…』と思ってしまったのが率直な感想です。でも、自分に重ねてみて、好きなものに向かっていく“強さ”は私の中にもあるので、そういう部分を肉付けしながら役を作っていきました」と笑顔をのぞかせた。

初の今泉組となった若葉は「今泉さんのことはずいぶん前から知っていて、いずれご一緒したいなと思っていたので、今回こうして実現できて大変光栄です。原作はあるけれども、ちゃんと今泉さんのカラーがしっかり出ていて、素晴らしい作品になっていると思います」と明かした。

最後に、今泉監督は「映画には芸術的・社会的な側面もありますが、一方で娯楽要素もあり、世界を知ることにもつながるような作品もあったり。1人の女性を軸にした恋愛の話ではありますが、一つの世界の社会を描いている作品でもありますので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います」とメッセージを贈った。

映画『愛がなんだ』は2019年春に全国公開

©2019映画「愛がなんだ」製作委員会

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