映画『ジュラシック・ワールド』のブライス・ダラス・ハワード、タイ・シンプキンス、ニック・ロビンソン、コリン・トレボロウ監督が7月13日、東京・赤坂のザ・リッツ・カールトン東京で来日記者会見を行った。会見には日本語吹き替え版で声優を務めた玉木宏、木村佳乃、松岡茉優も同席。映画史を塗り替える歴史的ヒット作の監督・キャストの来日を歓迎した。
歴代オープニング全世界興行収入記録の第1位を樹立し、一大旋風を世界中で巻き起こしている本作。プロモーションで世界各地を回ってきた『ジュラシック・ワールド』クルーだが、今回の会見のように現地の吹替え声優と対面したのは、一番最後のプロモーションの場所となった日本が初。トレボロウ監督は「声は、観客がキャラクターにつながりを持てるとても大切な部分なので、日本ではすばらしい俳優さんが揃っていただいているのだとと自信が持てました」と満足した様子。製作総指揮のスティーヴン・スピルバーグから直々にシリーズの後継者に指名されたことについて、「彼はずっと『ジュラシック・パーク』の続編を作りたいと思っていましたが、良い作品ができないならば作る気はありませんでした。お金儲けの作品にはしたくなかったんです」と明かし、「ぼくにとって最大のチャレンジは、今までのシリーズの模倣ではなく、今の若者のための『ジュラシック・パーク』を作りたいということでした。今回はそれが達成できたのではないかと思っています」と自信をのぞかせた。
クリス・プラット演じる恐竜の調教師オーウェンの声を担当した玉木は、「ぼくが13歳のときに『ジュラシック・パーク』が公開され、当時、夢中になった思い入れのある作品なので、まさか22年後に声を担当させていただけるとは思ってもおらず、とても嬉しかったです」とコメント。日本は世界でも最後の公開となるが、「日本にも公開を楽しみにしている人がたくさんいるので、良い結果が出るのは間違いない」とトレボロウ監督に太鼓判を押した。
ブライス演じる施設の最高責任者クレア役の声を担当した木村も「わたしも映画館で観ておりました。本当に大好きな映画で、今回声優を務めることができて光栄です」と嬉しそうに語ると、約6年ぶりの来日を果たしたブライスは、「こんなに美しい方に声をやっていただけて、とてもありがたいです」と感謝。3日間のアフレコで声を枯らしてしまったエピソードを木村が話すと、「現場で演技をしていない状態で、声だけで演技の声を出すをするというのはすごいこと。実際にセットで演技の一部として声を出す方がよっぽど楽だと思います。サウンドブースの中で声だけで演技と同じようなエネルギーを出そうとするのはものすごく大変ですばらしいこと。ありがとうございます」と、同じく3歳の娘を持つ母である木村を称賛した。
タイ扮する少年グレイ役を演じた松岡は、今回がはじめての声優挑戦。「タイくんの口元をずっと見ていた2週間がありまして。今日初めてタイくんと会ったとき、なんだか初恋の人に会ったような気分がしてしまって、すごくドキドキしました」と告白。彼女の7歳年下で現在13歳のタイくんは「そう言われて、ちょっと不思議(funny)な気持ちです。照れちゃいますが、茉優さんと会えてすごく嬉しかったです」と照れ笑いしながら恥ずかしそうに答え、初々しいふたりに会場は和やかな空気に包まれた。
「『ジュラシック・パーク』好きにはたまらない、涙なしでは観られないクライマックスが素晴らしいです」と松岡は、いち『ジュラシック』ファンとして本作の出来に満足した様子。「心からワクワクする作品です。グレイとザックの兄弟の絆が描かれているところも好きです。お兄ちゃんがどんどんかっこよくなっていく姿や、弟がちょっとずつ心を開いていく時間を楽しんでもらえたら嬉しいです」と見所を語った。
『ジュラシック・ワールド』は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクリス・プラットが主演する『ジュラシック・パーク』シリーズ14年ぶりの最新作。遺伝子操作により作られた獰猛な新種の恐竜インドミナス・レックスの暴走により人々がパニックに陥る様が描かれる。
『ジュラシック・ワールド』は、8月5日(水)より全国公開
(C) UNIVERSAL STUDIOS & AMBLIN ENTERTAINMENT, INC.