2月22日(金)公開の映画『ビール・ストリートの恋人たち』で2作品連続アカデミー賞受賞の期待がかかるバリー・ジェンキンス監督のインタビュー映像が解禁となった。
1970年代、NYハーレムに生きる若い二人の愛と信念の物語を、圧倒的な映像美と叙情的な音楽で描き出した『ビール・ストリートの恋人たち』。1974年に出版された、作家ジェイムズ・ボールドウィンの「ビール・ストリートの恋人たち」(早川書房刊)を原作とした本作は、世界中を虜にした前作『ムーンライト』撮影以前より、ジェンキンス監督が長年、映画化を待ち望んでいたもの。
実は大学生の頃からボールドウィンのファンだったという監督は、「この原作の2つの表現に感銘を受けたんだ。ティッシュとファニーの間にあるロマンスや愛の描写とアメリカ社会への素直な批判だ。」と原作の魅力を分析。
さらに、「彼が伝えた多くの事は真実であり、確かなことで、彼が住む世界を正確に描写していた。この小説が書かれた後も現実は何も変わっていない。25年 45年 50年後も彼が書いてきた問題が残っていたら悲しいことだ。だから この問題を再び世の中に訴えかける時が来たんだと思う。」と、今もなお、アメリカで続く差別と、ボールドウィンの原作を重ね合わせながら、今だからこそ映画化を熱望した本心を吐露している。
また、監督にとって念願の映画化となった本作で、最も重要なキャラクターである主人公のカップル、ティッシュとファニーを演じたキキ・レインとステファン・ジェームスについては、「彼らはこの物語の核なので、かなり広範囲に探したよ。2人を演じるエネルギッシュな若い俳優をね。」と語り、キャスティングにはじっくり時間をかけていたことが明らかに。その甲斐あってか、「キキとステファンは若手で、特にキキは新人だ。彼らが演技にもたらすエネルギーは新鮮で、彼らの愛が重要であることがうまく伝わっていると思う。」と若手キャストならではのフレッシュさと初々しいエネルギーが映画にもプラスに作用したことを絶賛している。
最後に、この映画を見た観客に「愛と希望を感じ、楽観的でいてほしいと願うよ。愛や家族が苦難を乗り越える助けになるってね。現在、世界中の多くの社会が僕たちを結びつける何かや結束する場所を求めている。きっと、家族と愛の力が嵐を乗り切るのを助けてくれると感じてもらえるといいな。」と締めくくったジェンキンス監督。
彼が生み出した新たな恋愛映画の金字塔は、本年度アカデミー賞において3部門のノミネートを果たし、「尊敬する偉人たちの仲間入りができて本当に光栄です。その上、ジェイムズ・ボールドウィンの名前と功績を、アカデミーに残せたことに胸がいっぱいです。『ビール・ストリート』ファミリーを代表して、アカデミーに尽きない感謝を。再び私たちを、そしてボールドウィンを認めてくれてありがとう。」と喜びのコメントも到着。そのアカデミー賞授賞発表直前の2月13日(水)、14日(木)の2日間でジェンキンス監督の緊急初来日も決定している。
映画『ビール・ストリートの恋人たち』は2月22日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開
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