昭和30年代にオープンした「銀座文化劇場」。1987年に2館のうち1館は旧作洋画を上映し、もう一方は洋画と邦画をスイッチ(切替)しながら上映するようになったことから名付けられたのが「シネスイッチ銀座」。今回は、シネスイッチ銀座のスタッフ、桑原 啓さんにお話を伺いました。
第4回 “映画美人”が集うおもてなし溢れる映画館〈シネスイッチ銀座〉
銀座駅から徒歩1分。老舗デパート三越と和光が建ち並ぶ、歴史ある華やかな大通りを少し脇道へと進むと見えてくる「シネスイッチ銀座」。銀座というと少し敷居が高い印象があるかもしれませんが、アクセスにも便利でふらりと立ち寄れる雰囲気を持つ映画館です。
女性に配慮した劇場づくり
シネスイッチ銀座のコンセプトは、“女性に優しい映画館”。なんとレディースデーが発祥したのも、このシネスイッチ銀座と言われています。
シネスイッチ銀座のレディースデーは金曜日。“花金”に1000円を出してお釣りがくるサービスをという思いから、950円で映画を鑑賞できます。売店でビールを買って酒盛りをしながら気ままに映画を楽しむ、そんな会社帰りのOLさんを見かけることも。
上映作品はアクション映画やホラーではなく、女性が共感を得られるような女性目線の映画が多数。また、銀座という立地も意識して良質な作品を選んでいるそうです。シネスイッチ銀座で上映している映画なら間違いない!と観に来るお客様もいらっしゃるほど。
昨年、単館上映から口コミで話題を呼び、異例のロングランヒットを記録した『チョコレートドーナツ』では、リピーターのお客様が多く、その反響を受けて監督と出演俳優の来日イベントまで行われました。この大ヒットも、シネスイッチ銀座から始まりました!
──女性同士で来て下さるお客様が多く、「これなら一人で来ても安心よね」と言って帰られるお客様もいらっしゃるんですよ。
ホームページには「今週の映画美人」というページがあり、来館したお客様の写真と映画の感想が一言載せられています。「どんな映画館なのかお客様に知ってもらいたい」そういう思いから、サイト立ち上げ当初から続けています。
友人と来ている方や、一人で来ている方など様々な“映画美人”が載っています。コメントも人ぞれぞれで、更新されるのが待ち遠しいページです!ぜひチェックしてみてください。
ミニシアターで映画を観る楽しみを知って欲しい
──今はドラマの映画化などが主流かもしれませんが、そういった映画だけではなく、若い方にはもっと色々な映画を見て欲しいですね。実際に足を運んでみてもらえれば、その映画のよさがわかると思うんです。
シネスイッチ銀座がTwitterやFacebookを活用し始めたのも、若い方にもっと色々な映画と巡り会う機会を作って欲しいから。映画に興味を持って実際に足を運んでもらうために、館内の展示にも工夫を凝らしています。
“銀座”だからできるおもてなし
──やはり銀座という土地を意識したサービスを行っています。いらしたお客様は、銀座の街全体のお客様としてお迎えする。そういう心構えを持っています。
シネスイッチ銀座のスタッフは、対応が丁寧と評判。20名ほどのスタッフに対して、常に身だしなみやマナーを徹底指導しているそうです。女性の制服も清潔感があって、さすが気品溢れる銀座の映画館!
桑原さん自身も、ミニシアターの魅力は地域と関われることと仰っており、そういった心構えがおもてなしの心を生み出しているのかもしれません。
シネスイッチ銀座は女性なら誰でもくつろげる映画館。銀座ならではの“おもてなし”と“上質な映画”が、きっとあなたの素敵な一時を演出してくれます。
そんなシネスイッチ銀座に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
シネスイッチ銀座のおすすめ作品
『彼は秘密の女ともだち』『カプチーノはお熱いうちに』
■彼は秘密の女ともだち
公開日:8/8(土)
© 2014 MANDARIN CINEMA – MARS FILM – FRANCE 2 CINEMA – FOZ
『8人の女たち』で知られるフランソワ・オゾンの最新作。
男性の心を持ち、女性の服をまとう“特別な女友だち”と出会ったことで、刺激と興奮に満ちた人生へと導かれる主人公。ありのままの自分を受け入れることの素晴らしさを高らかに謳いあげた人生讃歌。
公式サイト:http://girlfriend-cinema.com/
■カプチーノはお熱いうちに
公開日:9月より上映開始
©2013 All rights reserved R&C Produzioni Srl - Faros Film
本国では、公開ナンバーワンの大ヒット!(2014年3月 第3週)
「あしたのパスタはアルデンテ」のフェルザン・オズぺテク監督が描く、あるカップルとその友人、家族たちの13年間。時空を繊細に交錯させるストーリーテリングの上手さ、人間味あふれるキャラクターの造形。円熟期に入った監督の最高傑作をご堪能ください。
公式サイト:http://www.zaziefilms.com/cappuccino/
おまけ
★売店には“シネスイッチ名物”の、上映作品に関連した商品が置かれています。取材時には『ボヴァリー夫人とパン屋』に関連して、”パンに合う食材”が置かれていました。映画を観た後に、ついつい買ってしまいそう!
★写真左にあるのはフランス語の「サヴァ?(元気?)」という言葉をもじった缶詰「サヴァ缶」。おしゃれなので、飾りたくなるという人も。
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