中国映画界が最も盛り上がる春節(旧正月・今年は2月5日)に公開された作品群の中でも「超ド級の話題作」との呼び声も高く封切られ、興行収入280億円を記録した『ペガサス/飛馳人生(ひちじんせい)』が5月3日(金・祝)より公開される。
カーレースの世界を舞台に、男たちのプライドをかけた復活劇がぶっちぎりのカーアクションとともに展開され、まさに「ペガサス」のごとくスクリーンを縦横無尽に駆け抜ける。笑いと涙あふれるこの痛快アクション超大作に、必ずや度肝を抜かれること間違いなしだ!
◆時代遅れのトップレーサーが奮起!『ペガサス/飛馳人生』あらすじ
物語の主人公は、かつてカーレース界のスーパースターとして一世を風靡した、シングルファーザーのチャン・チー。とある事情から全盛期に事件を引き起こした男が、5年間に及ぶ出場停止処分を経て、ついにカムバックを決意。チャン不在のレース界に登場した若き天才レーサー、リン・ジェントンと対決するため、レースには欠かせないパートナーである「ナビゲーター」と「メカニック」を呼び戻し、父として、そして一人の男として、全プライドをかけて真剣勝負に挑むが、現実はそれほど甘くはない。果たしてチャン・チーは、目の前に立ちはだかる数々の困難を乗り越えて、再び「飛馳人生」を取り戻せるのか…!?
◆シェン・トン、ホアン・ジンユーら豪華スターが集結!主題歌を歌うMayday・ASHINにも注目
主人公チャン・チーに扮するのは、今年の春節公開作品で2本同時主演を果たし、今や中国映画界のトップスターとなったシェン・トン。本作では、一人息子のことを大切に想いながらも、ロマンを追い求めずにいられない人間味あふれる男を熱演。さらに、日本でも人気急上昇中のホアン・ジンユーをはじめ、イン・ジョン、チャン・ベンユー、イン・ファンといった注目の若手俳優陣が、熱血漢だが頼りない主人公を支える個性豊かな脇役として名を連ねている。
監督を務めるのは、高校在学中のデビュー小説がベストセラーとなり、2010年にはタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれたハン・ハン。さらに、中国の超人気ロックグループ「Mayday」のボーカルも務め、先日大阪で開催された来日コンサートも大成功を収めるなど、日本でも人気急上昇中のアーティストASHINが切なく歌い上げる主題歌「一半人生 Half a Life」も必聴だ。
◆スラムダンクに聖闘士星矢!日本アニメへのオマージュシーンも登場
中国映画でありながらも、本作には日本のアニメファンのハートを鷲掴みにする超人気アニメへのオマージュも満載だ。高校バスケットボールを題材にした井上雄彦による少年漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」のアニメ版主題歌「君が好きだと叫びたい」(BAAD)が流れたかと思えば、突如チャン・チーとリン・ジェントンが神話の馬「ペガサス」と百獣の王「ライオン」へと姿を変え、挙句の果てには車田正美原作のアニメ『聖闘士星矢』でお馴染みの「ペガサス流星拳」まで登場するのだから、その世代の方々ならきっと懐かしさのあまり目頭がアツくなること請け合いだ。
◆迫力の本格カーレースに大興奮!親子愛に涙する…
なんといっても本作の一番の見どころは、カーレーサーとしても知られるハン・ハン監督が、自らの経験をもとに描いた大迫力のカーレースシーン!ハリウッド映画にも匹敵するほどのハイレベルなカーアクションと、パワフルなカメラワークによって、臨場感たっぷりに活写されているのだ。
全編にわたってコミカルなタッチを貫きながらも、血のつながらない息子との絆や、カーレースを愛する仲間たちとの熱き友情など、登場人物の心情を丁寧にすくい取った人間ドラマとのバランスも絶妙で、まさに超一流のエンターテインメントと呼ぶに相応しい作品に仕上がっている。
◆中国映画のイメージを払拭する1本に!
中国映画と聞いて真っ先に「重厚感あふれる歴史超大作」を思い浮かべる人にとっては、良い意味でイメージを払拭する1本になるはずだ。そして、かつてチャウ・シンチーの『少林サッカー』や『カンフーハッスル』に熱狂した世代にとっては、中国映画の面白さを改めて実感できる絶好の機会となるに違いない。(文/渡邊玲子)
映画『ペガサス/飛馳人生』は5月3日(金・祝)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国順次公開
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